ビューローベリタスジャパン株式会社 消費検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンターでは、車載機器のEMC試験Eマーク認可取得サービスを提供しております。

昨今の自動車業界は100年に一度の変革期を迎えているといわれ、「電動化」「自動化」「コネクテッド化」が進められています。また、自動車以外でも身近なところでは、「5G」や「IoT」など電波を利用したサービスが急速に普及しています。

そこで、電波を利用したサービスを支えるEMCについて、今回から5回に分けて簡単にご説明します。

 第1回:EMCとは(概要)
 第2回:EMC規格
 第3回:エミッション測定
 第4回:イミュニティ試験
 第5回:今後のEMC動向

第1回は、EMCの概要をご説明します。

 

EMCとは

EMCとは、Electromagnetic Compatibility=電磁両立性(磁環境適合性/電磁環境両立性)と定義され、電子機器が他の電子機器へ電磁的な妨害を与えない(=妨害波を出さない)性能と、他の電子機器からの電磁的な妨害を受けても影響されない性能の2つを両立することを意味します。

電子機器が出す電磁的な妨害(ノイズ)は、EMI:Electromagnetic Interference(電磁波妨害)、通称エミッション(Emission-放出)と呼ばれています。

一方、電磁的な妨害を受けても影響されない能力、つまり妨害に対する耐性は、EMS:Electromagnetic Susceptibility(電磁的感受性)、通称イミュニティ(Immunity-耐性)と呼ばれています。

 

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車載機器のEMC

例えば、カーナビゲーションシステム(カーナビ)を利用している時、車載機器がGPS(Global Positioning System)帯域に電磁的ノイズを放射してしまうと、カーナビはGPS衛星からの電波を正しく受信できません。そのため、自車の正確な位置情報が取得されず、地図上の自車位置がずれて表示されてしまいます。

また、自動車のアクセサリーソケットから供給される12Vの電源に電磁的ノイズが重畳されていると、その電磁的ノイズにより、アクセサリーソケットに接続した機器が破損したり誤動作したりする恐れがあります。

車載機器のEMC環境は、自車の車内だけではありません。自車周辺の他車や民家でTV放送が受信できなかったり、ラジオ放送に雑音が入ってしまったりなど、TV・ラジオの電波受信に妨害を与えないことと、さらにスカイツリーなど放送局の電波塔からの非常に強いTV放送電波によって妨害を受けても影響されないこと(誤動作しないこと)など、自動車が走行する全ての環境で満足する必要があります。

 

EMC性能

EMC性能は、自動車の燃費などカタログに記載できる性能でもなく、乗り心地・快適な車内環境など直接的に実感できる性能でもありませんが、自動車の安全な運転(走る・止まる・曲がる)や携帯電話などの身近な電波応用利用において、非常に重要な性能となります。

自動車以外の電子機器についても、電子機器毎にEMC性能は規定されております。
例えば、日本国内のスマートフォンの多くは、VCCI協会の自主規制によりエミッション性能が規定され、スマートフォンを利用している周囲の電子機器への妨害を与えないことを確認しています。

 

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図:ディスプレイへのデジタル表示

ニューモビリティーテクニカルセンターでは、国際規格・車両メーカ規格に基づいたEMC試験サービスを提供しています。電波法に基づく技術基準適合証明につきましては、スマートワールド事業部にてソリューションをご提供しています。

次回は、EMC規格についてご説明します。

 

消費財検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンター 船津 雅史

 


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