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車載機器のEMC ~EMC障害事例~

2021-12-10

ビューローベリタスジャパン株式会社 消費検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンターは、車載部品のEMC試験および、Eマーク認可取得サービスを提供しております。

自動車業界は、「電動化」「自動化」「コネクテッド化」が進められ、100年に一度の変革期を迎えているといわれています。また自動車以外で身近なところでは、「5G」や「IoT」など電波を利用したサービスが急速に普及しています。

電波を利用したサービスを支えるEMCについて、5回に分けて簡単に説明しています。

第1回:EMCとは(概要)
第2回:EMC規格
第3回:エミッション測定
第4回:イミュニティ試験
番外編:EMC障害事例
第5回:今後のEMC動向

 

私たちの生活のなかには、電波を利用したサービスが数多くあります。最近は、インターネットによる動画や音声の配信が広く普及していますが、今でもテレビ・ラジオ放送は電波を利用した身近なサービスです。自動車での移動中に、テレビ・ラジオを利用される方は多いのではないでしょうか。
今回は番外編として、自動車内でテレビ・ラジオ放送を利用する時に発生するEMC障害事例をご紹介します。

 

AMラジオノイズ

自動車のエンジンは、点火プラグの火花放電により点火しています。この火花放電によりノイズがAMラジオ放送に混入し、ラジオから「バリバリ」という雑音が聞こえますが、これはイグニッションノイズ(IGノイズ)と呼ばれます。点火プラグの火花放電の回数とエンジンの回転数は比例しますのでアクセルの踏み方に連動したノイズが聞こえます。ハイブリッド車のモータ駆動高圧システムもAMラジオへ影響を与えます。

FMラジオノイズ

最近の自動車には多くのモータが搭載され、快適に操作ができるようになっています。シートポジションも、スイッチ操作で前後や高さ、腰当ての位置調整が可能です。小型モータが使用されていますが、このモータから発生するノイズがFMラジオ放送に混入します。モータのノイズも火花放電がノイズ源となり、「バリバリ」という音が聞こえます。
車載部品は、CPUや車内通信システムが高速クロックで作動しています。このクロック信号がFMラジオへ混入します。クロック信号のように決まった周波数がノイズ源となる場合は「ピー」という音になります。

デジタルテレビノイズ

アナログテレビと比較して、デジタルテレビのノイズ耐性は向上し、移動中も安定した映像で放送を楽しむことができるようになりました。デジタル放送の場合、スイッチを操作した瞬間に発生するサージノイズの影響を受けると、画面にブロックノイズが発生したり、映像が停止したりします。

デジタルラジオノイズ(欧州DAB・北米IBOC(ハイブリッド))

アナログラジオと比較するとデジタルラジオのノイズ耐性は向上しています。アナログ放送とデジタル放送のノイズ耐性はノイズ源により異なります。IBOC(ハイブリッド)では、デジタル放送に障害が起こった場合、アナログ放送に自動的に切り替わり、ノイズによって放送が途切れることなく、視聴を継続することができます。

車載部品は、このような問題が起こらないように、個々の部品および自動車全体の設計にEMC性能が織り込まれています。
ニューモビリティーテクニカルセンターは、車載部品のEMC性能が、国際規格やOEM規格の要件を満たしていることを確認する、EMC試験と認可取得サービスを提供しています。

参考
一般社団法人放送サービス高度化推進協会:一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)
FCC:Digital Radio | Federal Communications Commission

 

消費財検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンター 船津 雅史


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