車載機器のEMC ~イミュニティ試験~
ビューローベリタスジャパン株式会社 消費検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンターは、車載部品のEMC試験および、Eマーク認可取得サービスを提供しております。
自動車業界は、「電動化」「自動化」「コネクテッド化」が進められ、100年に一度の変革期を迎えているといわれています。また自動車以外で身近なところでは、「5G」や「IoT」など電波を利用したサービスが急速に普及しています。
電波を利用したサービスを支えるEMCについて、5回に分けて簡単に説明しています。
第1回:EMCとは(概要)
第2回:EMC規格
第3回:エミッション測定
第4回:イミュニティ試験
第5回:今後EMC動向
今回は、イミュニティ試験についてご説明いたします。
電磁的な妨害を受けても影響されない能力、つまり妨害に対する耐性は、EMS:Electromagnetic Susceptibility(電磁的感受性)、通称イミュニティ(Immunity-耐性)と呼ばれています。(第1回EMCとは)
車載部品のイミュニティ試験は、主に国際規格である電磁界イミュニティISO11452シリーズ、過渡イミュニティ試験ISO7637シリーズ、静電気試験ISO10605に基づき試験を実施します。OEMメーカ規格もこの規格に準拠した試験条件がほとんどです。
車載部品やシステムが、車内外から照射される電磁界の影響を受けても誤動作しないことを確認します。
ALSE法では、アンテナからグランドプレーン上にセットアップされたワイヤーハーネスとDUT(Device Under Test)へ向けて電波を照射し、BCI法は、注入プローブを用いて、強制的にワイヤーハーネスへ妨害波電流を注入します。
いずれもワイヤーハーネスから混入される電磁界の耐性を確認する試験方法です。
電源(バッテリー/オルタネータ)に接続されるワイヤーハーネス(自動車用組み電線:数本から数十本の電線の束)から直接または電線間の相互結合による過渡現象による影響を受けても、誤動作や破壊がないことを確認します。
車載部品へ人間が触る際に発生する静電気放電により、誤動作や破壊がないことを確認します。
次回は、今後のEMC動向についてご説明します。
消費財検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンター 船津 雅史
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