製品認証
機械指令(2006/42/EC)から機械規則(EU)2023/1230へ~第3章:機械規則発効の目的~
2025-05-20
前回までのコラムでは、
第1章:変更概要|第2章:スケジュールと内容
について解説しました。
第3章では、機械規則発効の目的を解説します。
機械指令 2006/42/EC の目的
高いレベルの安全性を確保しながら、EU内で機械類を自由に流通させることを目的としています。
以前のコラムで解説しましたが、現行/最終版である機械指令 2006/42/ECは、機械規則が義務化されるまでの期間(2027年1月より適用)に法的効力を持ちます。“人に対する高い安全性を求めるだけではなく、機械を含めた安全性の保障を要求”されています。

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目的詳細:
- 製造者が自社製品に含まれる危険を特定し、リスクを分析・評価する
- 特定されたリスクを合理的に許容できるレベルにまで低減する
- 人と機械との協調作業において安全を保証する
- 機器使用時の事故発生件数を減らす
機械規則 2023/1230/EU の目的
機械指令をベースにし、機械指令の導入以降の技術進歩に追随できていない内容、最新技術にふさわしくない内容、市場監視のばらつき、曖昧な部分、不都合な部分など、さまざまな問題点に対する齟齬や矛盾を改善することを目的としています。
“人(ユーザとオペレーター)と機械が協調しながら安全性を高水準で保障し、新しい技術への信頼構築が実現可能”となることを目指しています。
例:人工知能 AI(Artificial Intelligence)や サイバーセキュリティを強化するための規則である欧州サイバーレジリエンス法(CRA:Cyber Resilience Act)への対応、インターネット販売などがベースとなるRISKや問題への対処

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機械指令→機械規則へ変更することで、条文が29条→54条へ増加(25条文増加)します。
“より具体的な要求事項の追加”が増加した要因です。
まとめ
機械指令から機械規則へ変更されることで、規則は法令として全てのEU加盟国および加盟国候補とその他協定国で“直接適用”されるため、国内法の制定が不要となります。すなわち、“一貫性”と“明確性”が向上されることになります。
さらに、“国の解釈や実施の異なりを回避”することとなり、EU全体で機械安全に関する統治が可能となります。
第4章以降では、「機械指令と機械規則の構造比較」や「機械指令と機械規則の詳細変更内容」、「機械の製造業者/半完成機械の製造業者の義務」などを解説します。
注)原文は英語であり、上記日本語との間に不一致がある場合は原文を優先するものとします。また、本文中の日時は現地時間です。

