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機械指令(2006/42/EC)から機械規則(EU)2023/1230へ~第1章:変更概要~
2025-01-15
機械指令(2006/42/EU)から機械規則(EU)2023/1230への変更内容を5章にわたりご紹介、第1章では機械安全に関する最新の概況を解説します。
機械指令(2006/42/EC)が法制化、機械規則(EU)2023/1230へ
1992年にTR(Technical Review:標準報告書)として発行され、約10年の歳月を経て2003年にISO12100:2003が発行されました。このISO規格には、製品のライフサイクルを通じた安全に配慮して、設計の段階からリスクアセスメントが組み込まれました。
その後、さまざまな規格が技術的内容を大きく変更することなく、現行のISO12100:2010に統合されています。
これまで機械安全に関連する規格の大きな変更はありませんでしたが、2023年6月29日、欧州委員会はEU官報(OJ:The Official Journal of the European Union)にて、機械規則(EU)2023/1230を下記のように公示しました。
2009年に適用義務化された機械指令(2006/42/EC)が法制化され、機械規則(EU)2023/1230が発令されたことになります。この規則は、2023年7月19日にEU加盟国で施行されました。
第51条 廃止
指令 73/361/EEC は廃止される。
廃止された指令73/361/EEC への言及は、本規則への言及と解釈されるものとする。
指令 2006/42/EC は2027年1月20日をもって廃止される。
廃止された指令2006/42/EC への言及は、本規則への言及と解釈され、付属書 XII の相関表に従って読まれるものとする。
これにより、機械に関する欧州議会および理事会規則2006/42/ECと73/361/EECは、公示42か月(約3年半)後の2027年1月20日をもって廃止され、機械規則(EU)2023/1230が適用されます。
機械製造業者(想定対象業種:大型建設機械、産業機械、産業生産ライン、消費者向け機械製品、産業用ロボット、製造用3Dプリンター、その他機械類:半完成機械類含む)は、設備と機械に関する新しい安全要件を満たすために、2027 年1月20日から新要件を適用しなければなりません。
2027年1月20日をもって、現行の機械指令(2006/42/EC)は失効となるため、それまでに試験評価レポートやEU適合宣言書(DoC:Declaration of Conformity)、技術構成ファイル(TCF:Technical Construction File)などを見直し、新規則である機械規則(EU)2023/1230に従って作成する必要があります。ただし、経過措置が設けられています。
機械指令(2006/42/EC)から機械規則(EU)2023/1230への大きな変更点
機械指令(2006/42/EC)ではカバーしきれていない最新技術の1つであるAI(原文では“self-evolving behaviour using machine learning approaches”と表現)やサイバーセキュリティへの対応など、多くの問題に対処するための要求内容を追加、その他のCEマーキング要求指令との整合化を図り変更されました。
さらに機械規則(2023/1230/EU)へ移行した主目的は、機械指令(2006/42/EC)が導入された2009年12月29日以降の技術進歩に内容が追随できておらず、上記でも挙げた最新技術(AIやサイバーセキュリティなど)に対する齟齬や矛盾といったさまざまな問題を改善するため、としています。
機械指令(2006/42/EC)から機械規則(EU)2023/1230へ変更となることで、想定以上のリスクや問題に対してようやく対処できることになります。
注)原文は英語であり、上記日本語との間に不一致がある場合は原文を優先するものとします。また、本文中の日時は現地時間です。

