OGMP 2.0について

概要

OGMP 2.0（The Oil & Gas Methane Partnership 2.0：石油・ガス・メタン・パートナーシップ 2.0）は、国連環境計画の主力石油・ガス報告および緩和プログラムで、メタン排出量報告の精度と透明性を向上させる、石油・ガス業界向け唯一の包括的な測定ベースの報告フレームワークです。メタン排出量が測定できなければ修正ができないため、フレームワークはメタン排出量を緩和するための鍵となります。

この包括性により、企業全体の進捗状況とパフォーマンスを追跡し、比較することができます。

5大陸70か国以上に資産を持つ120社以上の企業が、世界の石油とガス生産の38％以上、LNG（Liquefied Natural Gas：液化天然ガス）フローの80％以上、世界の天然ガスの送配電パイプラインの約25％、および10以上のパイプラインを担っています。これらの企業が石油・ガス産業のメタン排出量を大幅に削減しなければ、パリ協定の掲げる「世界平均気温上昇を1.5℃に抑える」という目標を達成することはできません。幸いなことに、業界は対策を講じています。

主要企業一例

アブダビ国営石油会社、Aker BP、Atlantic LNG、bp、チャイナ・ガス・ホールディングス、Eni、エクイノール、GRTgaz、株式会社INPEX、イタルガス、ペトロブラス、ペトロナス、カタールエナジー、PTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション（PTTEP）、レプソル、シェル、トタルエナジーズ、オマーンLNG、ノース・カスピアン・オペレーティング・カンパニー（NCOC）

参加企業のメリット

1. 企業がメタン削減目標に向けて前進していること、およびパリ協定とグローバル・メタン・プレッジ誓約の目標への取り組みを実証するための手段を提供
2. 気候への影響を回避しながら、可能な限り費用対効果の高い方法で排出量削減をサポート
3. 政府、投資家、社会に対して、OGMP 2.0ゴールドスタンダード認定企業が責任を持ってメタン排出を管理しているという保証を提供
4. 技術経験を共有する定期的なワークショップや年次のOGMP 2.0実装会議の機会に、企業が技術的な知識と経験を活用して、単純で一般的な排出係数から測定ベースの報告に移行するための重要な実践コミュニティを作成
5. 最終的に業界のガイダンスとなる可能性のある技術ガイダンスの作成に参加する機会を提供し、それが業界で実装可能であることを確認するとともに、不確実性と調整またはレベル4・レベル5の測定技術とアプローチなど、複雑なテーマでチームを組むことができる
6. ほとんどの物質的な排出源の報告要件を満たす方法を詳述するOGMP 2.0ガイダンスによって、企業の報告の精度と詳細の継続的な改善が促進される
7. 企業の業務効率と安全性の向上をサポート
8. 企業に、IMEO（International Methane Emissions Observatory：国際メタンガス排出量観測所）のアドバイザリー・カウンシルで業界の声を代表し、主要なステークホルダー*から継続的にアドバイスを受ける機会を提供
   *UNEP（United Nations Environment Programme：国連環境計画）、欧州委員会、EDF （Environmental Defense Fund: 環境保護基金）など

OGMP 2.0におけるビューローベリタスの役割

ビューローベリタスは、以下の企業に対してOGMP 2.0の参加・運営に関する技術的支援サービスを提供しています。ぜひご相談ください。

参考：OGMP2.0 ウェブサイト

産業事業本部　小野 隆照