製品の事業化に欠かせないものの一つが規制・規則への対応です。
IoT製品、つまり電波を発する無線製品を日本国内で販売するには電波法、海外で販売するには各仕向国が定める電波法に相当する法規に準拠することが求められます。
今号では海外の代表的な認証制度であるアメリカのFCC認証についてご紹介します。

FCC認証とは

アメリカでの無線機器の販売には、米国連邦通信委員会(FCC: Federal Communication Commission)の認証を取得する必要があります。FCCは、通信や電波の利用を管理し、周波数の割り当てを行っている独立した米国政府機関で、以前は認証の付与も行っていましたが、現在はFCCに代わり、FCCから認定を受けた試験所、TCB(Telecommunication Certification Body)がその役割を担っています。
FCCの機器認可方法には、製品が技術基準に適合しているかどうかの確認を事業者が自ら行う供給者適合宣言(SDoC)と、FCCに認定されたISO17025認定試験所で試験を行う認証(Certification)の2つがありますが、故意に電波を放射しない非意図的放射器が供給者適合宣言(SDoC)の対象であるのに対し、電波を意図的に発する無線製品には認証の取得が必須です。認証の場合、事業者が提出した申請書および試験データに基づきTCBが証明書を発行します。FCCの認証には有効期間はなく、事業者が提供するパラメータなどの製品の情報はFCCのデータベースで公開されます。

FCC認証の取得のフロー

FCC認証を受けた製品にはFCC IDを記載したラベルを取り付けること、また製品の見やすいところに、以下の事項を表示することが求められます。

This device complies with part 15 of the FCC Rules. Operation is subject to the following two conditions: (1) This device may not cause harmful interference, and (2) this device must accept any interference received, including interference that may cause undesired operation.

ISED認証

カナダでの無線機器の販売には、ISED(Innovation, Science and Economic Development Canada)の認可を受ける必要がありますが、適合宣言(doc)となっています。その技術的要件はRSSという文書に記載され、適合試験をISEDの認定試験所で実施する必要があります。

ビューローベリタスの取り組み

ビューローベリタスはFCCの認定を受けたTCBとして、適合宣言(SDoC)・認証両方のFCC機器認可において規格に基づいた測定、試験レポート作成、申請代行、提出書類の作成、認証の発行までワンストップでサポートします。

 

【対応している無線機器向けFCC試験】
免許制:Part 22/24/25/27/30/74/80/87
免許不要:Part 15 Subpart 15C/15E/15H/15A/15B/15G

 

【対応しているワイヤレス充電FCC試験】
KDB 680106/ Part 15/18

ISED認証についても適合試験、適合宣言、登録・申請まで包括的にサポートを行っております。

消費財検査部門 EAW事業部 小倉 富規子

 


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