持続可能な水産養殖のための種苗認証審査(SCSA 認証審査)
持続可能な水産養殖のための種苗認証審査(SCSA 認証審査)とは
ビューローベリタスは持続可能な水産養殖のための種苗認証審査を2018年1月より開始し、2月8日に審査を終えました。2020年の東京オリンピックを目指しましたが、既に2018年の平昌オリンピックに認証された水産物が納入され、メダリストをはじめオリンピック選手の力になったと聞いております。
SCSA認証は人工親魚から採卵して育てた種苗を養殖で成魚にする持続可能な水産養殖であることと日本の養殖技術が世界に誇るものであることを証明するためにつくられた認証制度です。
SCSA協議会が認定機関、現在はビューローベリタスが唯一の認証機関として登録されています。
SCSA認証には2通りの認証(1.人工種苗を使った「種苗・養殖認証」、2.トレーサビリティCoC認証)があり、認証製品には右のロゴマークが貼られます。
対象魚種は海面養殖魚です。海面養殖を主として行いますが、淡水での飼養期間を有するサケ・マス類も範囲に含めます。
背景
世界的な所得向上と人口増加による水産物の需要増に伴い水産資源の減少が顕著になっており、日本ではこれを養殖業が支えてきました。しかし、天然資源から種苗(稚魚)を漁獲して大きく育てる方式では、資源管理が必要となります。例えばクロマグロやウナギのように種苗が天然採捕の場合、養殖であっても非常に大きな資源枯渇の原因になっているとの指摘もされています。
海外では多くの消費者がそれを認識し、小売業は差別化のために「持続可能であることを示す認証商品」でないと取り扱わなくなってきているため、この「持続可能であることを示す認証商品」であることに対する要求が日本から水産物を輸出する際の大きなハードルとなっています。世界市場に対応するためには持続可能な養殖業の構築と「持続可能であることを示す認証」を確立して認証商品を増やすことが必要です。

人工種苗養殖の重要性
養殖でも種苗を過度に天然に依存すると資源量に負の影響を及ぼします。そのため持続可能な養殖業を構築する上で「種苗確保が資源枯渇を招かないこと」が重要であり、種苗が「人工種苗」(*1)、すなわち「必要な分の種苗を人間の手で生み出すこと」は持続可能性の最重要条件です。
今後はスポーツイベントに留まらず、持続可能性を求める海外の消費者や、国内消費者へも人工種苗の価値がアピールされると思われます。
SCSA認証に興味を示す人工種苗業者もあり、今後、認証の拡大が見込まれます。
(*1) 人工種苗=養殖または漁獲された親から人工的に生産された幼生や稚魚など。

図:SCSA「有路 昌彦 認証制度運用開始記者発表会 2017/12/7」より抜粋
システム認証事業本部 岡崎久喜
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