ISO 7101(医療組織における品質マネジメントシステム)
ISO 7101は、医療組織における品質マネジメントシステムのための国際規格です。この規格は、持続可能で品質の高い医療提供体制の構築に向けて、トップマネジメントの関与、人間中心的なケア、リスク対応、安全とウェルビーイング、文書化されたプロセス、パフォーマンス評価、継続的改善などを体系的に求めています。
ビューローベリタスでは、ISO認証・監査・検証・トレーニングを幅広く提供する第三者機関として、ISO 7101への対応をご検討中の組織に向けて、要求事項の理解、認証・監査の進め方、関連トレーニングに関する情報をご案内します。
ISO 7101とは
ISO 7101の正式名称は、“Healthcare organization management — Management systems for quality in healthcare organizations — Requirements(医療組織マネジメント-医療組織における品質管理システム-要求事項)”です。2023年10月に発行された、ヘルスケアの品質マネジメントに関して国際的な合意に基づいて策定された初の国際規格です。
ISO 7101は、医療組織に次のような取り組みを求める規格です。
- トップマネジメントを起点に品質の文化をつくること
- 人間中心的なケア、敬意、思いやり、共同生成、公平および尊厳を基盤とすること
- リスクを特定し、対処すること
- 患者・従業員の安全およびウェルビーイングを確保すること
- 文書化したプロセスおよび文書化した情報によりサービス提供を管理すること
- 臨床・非臨床のパフォーマンスを監視・評価すること
- プロセスおよび結果を継続的に改善すること
ISO 7101の対象範囲
規模や地域を問わず、医療の品質向上を目指すすべての医療組織が対象です。
ISOの公式FAQでは、ISO 7101は“any healthcare system, organization, or entity that aims to increase the quality of its healthcare delivery and care outcomes”を対象にしていると説明されています。そのため、特定の国・規模・事業形態に限定されず、医療の品質とケア成果の向上を目指す幅広い医療組織に適用可能な規格です。
ISO 7101の構成
ISO 7101への適合の示し方として、自己決定および自己宣言、利害関係をもつ当事者による確認、外部者による自己宣言の確認、外部組織による認証/登録が挙げられています。また、この規格は、法的義務を置き換えるものではありません。
ISO 7101は、ISOマネジメントシステム規格に共通する調和された構造(Harmonized Structure)をベースに、以下の内容で構成されています。
| 組織の状況 | 組織状況、ステークホルダー、適用範囲、品質マネジメントシステム |
|---|---|
| リーダーシップ | リーダーシップ、品質方針、役割・責任・権限、利用者重視、ケアへのアクセス |
| 計画策定 | リスク・機会、リスク文化、リスク管理、品質目標・計画、変更計画 |
| 支援 | 資源、力量、認識、コミュニケーション、文書化した情報の作成・更新、情報管理、情報システム、電子情報管理、記録監査 |
| 運用 | 運用管理、施設管理・維持、緊急時対応、機器、廃棄物管理、廃棄物削減、環境責任、材料管理、利用者所有物、新技術、サービス設計、外部提供管理、サービス提供、人間中心的なケア、利用者体験、包括性・多様性、健康リテラシー、共同生成、従業員ウェルビーイング、倫理、患者安全、安全学習、患者識別、薬剤安全、手術安全、感染予防管理、転倒・褥瘡・血栓予防、診断安全、輸血 |
| パフォーマンス評価 | 監視・測定・評価、品質指標、内部監査、監査プログラム、マネジメントレビュー |
| 改善 | 継続的改善、不適合・是正、是正管理 |
なぜ今、ISO 7101なのか
ISOは、世界の医療組織が直面する主な課題として、財政資源の縮小、人材不足、高齢化に伴う医療需要の増加、慢性疾患の増加、意思決定のためのデータ不足、医療機器・医薬品の不足や不十分さ、ガバナンスの不明確さを挙げています。
こうした環境の中で、医療の品質と安全を、組織全体で継続的に支える仕組みを整えることが、これまで以上に重要になっています。ISO 7101は、変化の大きい医療環境において、医療の品質と安全を組織運営の仕組みとして定着させるための国際規格です。
期待できるメリット
ISOは、ISO 7101の導入メリットとして、医療提供の品質の向上、患者安全の向上、コスト効率、運営の有効性向上、評判の強化や市場到達力の向上を挙げています。
また、その要求事項では、トップマネジメント主導の品質の文化、人間中心的なケア、リスク対応、患者および従業員の安全とウェルビーイング、文書化したプロセス、パフォーマンス評価、継続的改善が重視されています。
そのため、ISO 7101は、医療の品質、安全、運営改善を、個別部門ごとの対応ではなく、経営の仕組みとして継続的に回すための枠組みです。
- 医療提供の品質を継続的に高めるための基盤を整えたい
- 患者安全を組織全体で管理し、改善につなげたい
- 運営の有効性向上やコスト効率の改善を、品質や安全と両立しながら進めたい
- 人間中心的なケアや利用者体験の向上を、組織運営の仕組みとして定着させたい
- 継続的な改善を、組織運営の中に定着させたい
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- ネットワーク
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ISO 7101認証取得までの流れ

審査プロセスは以下のとおりです。
1.ギャップ分析
ギャップ分析の目的は、「組織のISO7101に示される規格要求事項への適合性」を評価することにあります。
ギャップ分析のプロセスは以下のとおりです。
- 適用範囲を定義
- ギャップ分析
- 不適合および改善の機会に関する報告
2.認証プロセス
審査プロセスの主要ステップは以下のとおりです。
- お問い合わせ
- ご相談
- お見積提出
- ご契約
- 予備審査(オプション)
- 初期審査(第1段階審査)
- 本審査(第2段階審査)
- 認証書発行
- 維持審査
- 再認証審査(3年後の再認証審査)
ISO 7101の導入を具体的に進めるために、まずは要求事項や進め方の確認からご相談ください。
貴組織の状況やご要望に応じて最適な進め方をご提案します。
資料ダウンロード
- フライヤー「ISO 7101(医療組織における品質マネジメントシステム)」
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参考情報
- ISO 7101:2023 公式ページ(規格概要・FAQ)
ISO 7101:2023 - Healthcare organization management — Management systems for quality in healthcare organizations — Requirements - ISO 7101:2023 規格要求事項