製品認証

EU機械規則(EU)2023/1230:2027年1月適用に向けた対応ポイント

2026-10-30

機械指令 2006/42/EC に代わり、EU機械規則(EU)2023/1230が2027年1月20日から適用されます。

本規則では、機械および関連製品をEU市場に上市する製造業者、認定代理人、輸入業者、販売業者に対して新たな義務が定められています。また、機械安全に加え、サイバーセキュリティやデジタル技術に関する要求事項も取り入れられています。

多くの企業が関心を寄せているポイント

  • 機械指令 2006/42/EC と比較した主な変更点は何か
  • この規則は、自社の機械、半完成機械、または関連製品に適用されるのか
  • 重大な変更(Substantial Changes)はどのように扱われるのか
  • 新たなサイバーセキュリティ要件はコンプライアンスにどのような影響を与えるのか
  • 2027年1月の前後で実施しなければならない対応は何か
  • 遅延や規則違反、市場アクセス上の問題をどのように回避できるのか

ビューローベリタスのソリューション

EU機械規則(EU)2023/1230への対応には、機械安全とサイバーセキュリティの両分野に関する専門知識が求められます。ビューローベリタスは、産業製品認証およびサイバーセキュリティ分野の知見を結集し、製造業者や経済事業者がコンプライアンス上のギャップを特定し、リスクを管理し、サイバーレジリエンスを強化するとともに、適合した製品を自信を持ってEU市場へ上市できるよう支援します。

アーカイブ配信中(~2026年12月25日まで):欧州機械規則(EU)2023/1230 徹底解説

EU機械規則とは

EU機械規則(EU)2023/1230は、機械指令 2006/42/EC に代わるものであり、EU市場に上市される機械および関連製品を対象とした最新の規制枠組みを導入するものです。

本規則は、接続性や知能化が進む機械に関連する新たな技術や、変化するリスクに対応するため策定されており、以下のような領域を対象としています。

  • 接続された機械およびネットワーク対応機械
  • 産業用IoT(IIoT)
  • 人工知能(AI)および機械学習の活用
  • ソフトウェア主導の安全機能およびデジタル安全機能
  • 機械の安全性や性能に影響を及ぼす可能性のあるサイバーセキュリティ上の脅威

本規則は、デジタル化が進む社会において、EU市場に上市される機械の安全性、セキュリティ、および適合性を確保することを目的としています。また、製造業者やその他の経済事業者に対して法的な明確性を提供するとともに、一貫した規制の枠組みを構築することを目指しています。

押さえておくべき重要な日程

  • 2023年6月:EU機械規則(Machinery Regulation)が欧州連合により公布
  • 2027年1月20日:適用義務開始日
  • EU市場に上市されるすべての新規機械は、EU機械規則(EU)2023/1230 に適合する必要がある

適用対象となる事業者

EU機械規則(EU)2023/1230は、以下の事業者に適用されます。

  1. 製造業者(Manufacturer)
    以下のいずれかに該当する個人または法人を指します。
    (a) 本規則の適用対象となる製品を製造する者、またはその設計もしくは製造を他者に行わせ、自らの名称または商標のもとで当該製品を販売する者
    (b) 本規則の適用対象となる製品を製造し、自ら使用する目的で当該製品を稼働させる者
  2. 認定代理人(Authorized Representative)
    EU域内に設立され、製造業者から書面による委任を受け、特定の業務について製造業者を代理して行動する個人または法人を指します。
  3. 輸入業者(Importer)
    EU域内に設立され、第三国から本規則の適用対象となる製品をEU市場へ上市する個人または法人を指します。
  4. 販売業者(Distributor)
    製造業者および輸入業者以外で、サプライチェーン上に位置し、本規則の適用対象となる製品を市場で流通させる個人または法人を指します。

主な変更点

①規則の構成

新たなEU機械規則(EU)2023/1230は、63ページから102ページへと拡大され、従来の機械指令よりも包括的な内容となっています。また、立法趣旨を示す前文(Recitals)は30件から86件へと増加しています。法的拘束力を持つ要求事項は、29条から54条へと拡充されています。一方で、両制度とも附属書(Annex)は12本で構成されています。

②経済事業者

EU機械規則では、以下の4者を主要な経済事業者として定義しています。

製造業者(Manufacturer)市場に上市される機械の適合性について責任を負う
認定代理人(Authorized Representative)書面による委任に基づき製造業者を代理して行動することができる
輸入業者(Importer)第三国からEU市場へ製品を上市する
販売業者(Distributor)サプライチェーンを通じて製品を流通させる

これらの役割を明確化することで、製品ライフサイクル全体にわたる責任の所在が整理されています。

③技術の進展への対応

改ざん防止・サイバーセキュリティ
EU機械規則では、不正な変更やサイバー攻撃による改ざんから機械を保護するための具体的な要求事項が導入されています。

製造業者は、ハードウェア、ソフトウェア、および安全関連データが、安全性を損なう形で変更されないようにしなければなりません。また、安全上重要なソフトウェアについては、識別可能であることに加え、機械のライフサイクル全体を通じて監視および保護される必要があります。

完全または部分的な自己進化型挙動 - AI
EU機械規則は、AIや適応型システムを組み込み、導入後に挙動を変化させる機械を想定しています。
製造業者は、完全または部分的に自己進化するシステムが、想定されるすべての運転条件下において安全性を維持することを確保しなければなりません。また、学習や適応のプロセスによって新たな許容できないリスクが生じたり、安全機能の有効性が低下したりしてはなりません。

システムの自律性、意思決定、および挙動の範囲については明確に定義し、妥当性を確認したうえで、機械のライフサイクル全体を通じて管理する必要があります。

④重大な変更

重大な変更とは、市場に上市された後の機械に対して行われる変更のうち、新たなリスクを引き起こすもの、または既存のリスクを増大させるものを指します。
変更を実施した者は製造業者としての責任を負い、新たな適合性評価の実施が必要となる場合があります。

この考え方は、物理的な変更だけでなく、ソフトウェア更新を含むデジタル上の変更にも適用されます。変更によって安全機能、制御システム、またはリスクレベルに影響が及ぶ場合、その変更は重大な変更に該当する可能性があります。

2027年1月20日以降、重大な変更が加えられた機械は、EU機械規則(EU)2023/1230に適合する必要があります。

⑤機械の定義

EU機械規則は、従来の機械の定義を維持しつつ、新たに「関連製品(Related Products)」という区分を導入しています。また、ソフトウェアが機械の重要な構成要素であることが明確に位置付けられています。用途に応じた専用ソフトウェアが搭載されていない場合でも、本規則上は機械として扱われます。
この明確化は、現代の機械におけるデジタル技術の重要性の高まりを反映したものです。

⑥安全部品リストの拡大(ANNEX II)

EU機械規則では、安全部品(Safety Components)の定義が拡大され、ソフトウェアが明示的に含まれるようになりました。安全部品とは、安全機能を担う製品であり、その故障によって人の安全が脅かされる可能性があるものを指します。また、本規則の附属書II(Annex II)には、安全部品の参考リストが示されています。

この明確化は、機械におけるデジタル安全システムやプログラマブル安全システムの重要性が高まっていることを反映しています。

規則適用による影響

ビジネス上の潜在的リスク機会
十分な準備を行わなかった場合、組織は以下のような課題に直面する可能性があります。早期に準備に取り組む組織は、以下を実現できます。
❌ 市場アクセスの遅延✅ 製品安全性の向上
❌ コンプライアンスコストの増加✅ 顧客の信頼強化
❌ 製品の再設計要件✅ 市場アクセスの加速
❌ 不適合の指摘✅ コンプライアンスリスクの低減
❌ レピュテーション上のリスクおよびサイバーセキュリティリスク✅ セキュア・バイ・デザイン製品による差別化
❌ サプライチェーンの混乱 

 

ビューローベリタスによる支援

産業製品認証とサイバーセキュリティを組み合わせたアプローチ
多くの組織では、従来の適合性評価に関する専門知識と、サイバーセキュリティに関する専門知識の両方が必要になります。

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機械安全 IPC

産業製品認証(Industrial Product Certification:IPC)

  • 適合性評価
  • 技術文書レビュー
  • ギャップアセスメント
  • 機械安全性評価
  • CEマーキング取得に向けた対応支援
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サイバーセキュリティ

サイバーセキュリティ

  • 機械のサイバーセキュリティ評価
  • IEC 62443への適合支援
  • セキュア開発の実践支援
  • セキュリティ試験
  • セキュリティ・バイ・デザイン戦略
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コンプライアンス 法令遵守

統合的なコンプライアンス対応プロセス

  1. 初期ギャップアセスメント
  2. 規制レビュー
  3. 機械安全性評価
  4. サイバーセキュリティ評価
  5. 是正措置計画の策定
  6. コンプライアンス対応支援
  7. 市場投入準備の確認

FAQ

  • EU機械規則(EU)2023/1230とは何ですか:
    EU機械規則(EU)2023/1230は、機械指令 2006/42/EC に代わる欧州の規則であり、機械安全、サイバーセキュリティ、デジタル技術、および適合性評価に関する最新の要求事項を導入するものです。
  • EU機械規則はいつから適用が義務化されますか:
    本規則は、2027年1月20日から適用が義務付けられます。
  • 機械指令に代わるものですか:
    はい。EU機械規則(EU)2023/1230は、機械指令 2006/42/EC に代わるものです。
  • 欧州以外の製造業者も対応が必要ですか:
    はい。機械の製造場所にかかわらず、EU市場に機械を上市するすべての組織が本規則に適合する必要があります。
  • EU機械規則にはサイバーセキュリティ要件が含まれていますか:
    はい。本規則では、機械の安全性や適合性に影響を及ぼす可能性のあるサイバーリスクに対応するための要求事項が導入されています。
  • なぜサイバーセキュリティが含まれているのですか:
    サイバーインシデントは、機械の安全性、運用の完全性、および作業者の保護に影響を及ぼす可能性があるためです。
  • 本規則はソフトウェアにも適用されますか:
    はい。ソフトウェアおよびデジタル安全機能は、本規則における適合性要求事項の一部となる場合があります。
  • ビューローベリタスは機械安全とサイバーセキュリティの両方を支援できますか:
    はい。ビューローベリタスは、産業製品認証とサイバーセキュリティの専門知識を組み合わせ、一貫したコンプライアンス対応を支援します。

【ビューローベリタスのサービス】
機械安全・機能安全

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