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IATF16949 ルール6への対応

2024-12-03

IATF16949に関する認証ルール「自動車産業IATF16949認証制度  IATF承認取得・維持ルール 第6版」が、2024年4月1日に発行され、2025年1月1日より適用されることとなりました。
本記事では、認証組織の審査に影響する点をご説明します。

 

1.認証取得、認証構造

1.1

自動車産業顧客向け製品を製造していることに対しての変更はありませんが、アフターマーケット部品でも認証取得可能となりました。裾野の広い自動車産業全体の品質向上を視野に入れて、認証スキームの適用範囲を拡大していると思われます。

1.2

リモート支援事業所(RSL:Remote Support Location)に関して、第5版では複数の審査機関が個別に審査することができましたが、第6版は1箇所のみとなりますので、認証組織は審査機関の選定を行い、必要な情報を審査機関に提示することが求められます。

1.3

リモート支援事業所のリモート支援場所について、第5版では明記していませんでしたが、第6版では(認証書に記載の)認証適用範囲に含めず、リモート支援事業所を審査する際に、リモート支援場所とのインターフェイスを審査することとなりました。

1.4

拡張製造サイト(EMS:Extended Manufacturing Site)についても、製造サイトから10km以内、かつ自動車で1時間以内という適用条件が明確となり、この条件に満たない場合は、1つの製造サイトとして新たに申請する必要があります。

2.審査に係る時間

2.1

第6版では、審査期間、審査工数、審査追加時間という言葉で表されています。

2.2

全審査時間を審査期間と称し、審査期間=審査工数+審査追加時間となります。第5版と比べ、審査の最小工数と追加時間がより明確になりました。

2.3

追加時間に関しては、不適合に対する是正処置の有効性の効果確認時間が、メジャーで1~3時間/件、マイナーで30分~1時間/件と規定され、過去ビューローベリタスジャパンの裁量で決定していた時間より増加することが多くなると予想されます。

3.製造サイトの審査サイクル(維持審査タイミング)

3.1

維持審査は6か月、9か月、12か月から選択可能でしたが、12か月のみに変わり、審査許容タイミングは-3か月/+1か月から、±3か月へ変更したことで、許容タイミングの幅が広がりました。

3.2

一方、第5版で認められていた維持審査の許容タイミングを超えて審査を行った場合の一時停止、その後の認証復活というステップがなくなります。維持審査の許容タイミングを超えた場合は認証取り消しとなるため、再度認証を取り直す必要があります。

3.3

また、維持審査に限らず、審査時には製造ラインにおいて自動車製品が流動していることが求められています。したがって、自動車製品の製造割合が比較的少ない認証組織では、生産計画と審査日程の調整が必要となります。

4.リモート支援事業所の審査プログラム

4.1

製品設計は毎年(12か月±3か月)審査対象となりますが、その他の機能は、2年ごと(24か月±3か月)でよいとなりました。ただし、上記タイミング内に審査ができなかった場合は、初回審査からやり直す必要があります。

4.2

また、リモート支援事業所では、初回審査以降はすべて維持審査という審査タイプ名となります。

5.審査日程の確定、審査準備資料

5.1

審査日程は審査期限の90暦日前までに決定し、認証組織は審査開始日の30日前までに事前提出資料を提出する必要があります。一方、審査チームは審査開始日の14日前までに、審査計画を認証組織に提出しなければなりません。

5.2

一部の資料の提出遅延により、適切な審査計画を立案できない場合は、審査を延期することとなります。この結果、規定された審査許容タイミングで審査が実施できず、認証取り消しならびに認証取り直しになるリスクがあります。認証取り直しのリスクを低減するため、ビューローベリタスジャパンでは、早めのご提出を依頼します。認証組織でも早めに準備し、提出いただきますようご協力をお願いします。

6.審査計画準備

6.1

審査計画について、製造サイト、リモート支援事業所、いずれも審査計画策定のための時間を確保することが必要となりました。従来、各種データと製造サイトに関する内部パフォーマンス等を中心に事前提出いただきましたが、第6版ではリモート支援事業所に関する内部パフォーマンスも準備いただくこととなります。

6.2

審査チームには、審査前の事前情報をしっかり確認し、審査の有効性をより向上させることが求められています。

6.3

製造サイト、リモート支援事業所各々に審査リーダーを設定し、リーダーが審査計画から、審査実施、審査後の対応(例:不適合対応)をします。

6.4

外国語しか話せない従業員の割合(人数)を忘れずに提示いただく必要があります。これは審査時に外国語しか話せない方に対して、インタビューのサンプリング時間を追加する目的です。審査時には、認証組織が定常業務内で用いている通訳活動を利用することになります。

7.審査計画

7.1

オープニング会議前の1時間レビューがなくなり、その内容はオープニング会議で確認することとなりました。

7.2

従来のオープニング会議の時間が延長されることとなります。自動車産業顧客の数、特にIATF OEMの数によって、オープニング会議の時間は増えます。

7.3

製造プロセスの審査時間は、第5版では製造サイト全体審査工数の1/3(33.33%)でしたが、第6版では審査工数の30%以上となりました。

7.4

審査工数の15%以内の範囲で、審査報告書の作成、日々の所見発表、前日の所見フィードバック等を割り当てます。

8.不適合マネジメント

8.1

第6版ではメジャー不適合が発行された場合、認証組織は審査最終日から15暦日以内に①封じ込めと有効性、②処置の有効性検証、③システム的是処置計画、④その有効性検証方法を提出します。

8.2

ビューローベリタスジャパンでは、上記の内容を確認、必要に応じて再提出を依頼します。日数は、認証組織の再提出期限の最長、審査終了日から30暦日となります。

9.100%解決

9.1

第6版では、次回の通常審査の90暦日以内に現地特別審査を実施、また、その審査の30暦日前までに、システム的是正処置と有効性検証のエビデンスを提出することが求められます。第5版では期限が次回審査前だったため、100%解決となった場合、認証組織の対応可能期間が大幅に短くなります。

9.2

あくまでも100%解決は例外的措置であり、不適合の状態を短くする意図があると思われます。

10.事業所の移転

10.1

製造サイトや支援事業所の移転についてはいろいろなケースが想定されるため、具体的事例を提示して、初回認証審査、または特別審査、時間定期審査の追加審査時間により審査する条件が、ルール条項5.15に記載されています。

10.2

移転が計画される場合は、早めに弊社までご連絡ください。

11.予備審査

11.1

第6版では、予備審査はコンサルティングと定義付けられました。したがって予備審査を実施した場合、ビューローベリタスジャパンでは実施から24か月以内の審査契約はできません。

12.ステージ1審査

12.1

第6版では、製造サイトごとに1.5~3審査工数が割り当てられます。コーポレートの場合は上記に加え、中央事業所で0.5~2審査工数が割り当てられます。

12.2

ステージ1が2つのパートに分かれ、パート1ではシステム・構造のレビュー、パート2では操業のレビューを実施することが規定されました。なお、ステージ1が不合格だった場合の再実施は、ステージ1最終日20暦日を超えて6か月以内に、現地またはリモートで審査可能となりました。

13.ステージ2審査

13.1

ステージ1終了日から20暦日を超え、90暦日以内に開始することが求められます。第5版では、90暦日以内の開始要求しかありませんでした。

14.遠隔審査

14.1

リモートワークしている勤務者の遠隔審査や、単独リモート支援事業所の維持審査が、支援機能により限定(ルール付属書2参照)されますが、可能となりました。事前の申請、また事前の通信状況の確認が必要となります。ビューローベリタスジャパンでは、基本的に海外リモート審査は現地審査の手配を優先します。

15.認証取り下げプロセス

15.1

第5版では、取り下げプロセスのトリガーとして6項目が定められていましたが、第6版では①IATF-OEMから苦情を受領した日、②不適合のあった審査の最終日、の2つのみとなりました。例えば、維持審査のタイミング遅れは、許容タイミングが広がり制約が緩和されました。一方、タイミング超えは、認証取り消しに進むこととなり、第5版で規定された一時停止、認証復活という救済処置はなくなりました。

16.審査機関が保持すべき記録

16.1

IATF Stakeholder Communique001 Jan 2024において、審査機関としての透明性、公平性を確保するため審査に係る宿泊、移動手段等に関する支払いは審査員が行い、エビデンスを残すことを徹底するよう指示がありました。従って移動は、公共交通機関を利用し、審査員が支払いますのでご了承ください。

16.2

ルール6のQ&A(2024年7月31日付)の英語版および中国語(簡体字)版が、2024年10月17日に発行されました。詳細について、ビューローベリタス本社と確認を進めております。

16.3

ルール6、およびルール6Q&Aに関するご不明点、ご質問等ございましたら、ビューローベリタスジャパン システム認証事業本部までお問い合わせください。

システム認証事業本部 長沼 利夫

 

【お問い合わせ】
ビューローベリタスジャパン(株) システム認証事業本部
TEL:045-274-7852 神奈川県横浜市西区みなとみらい4丁目6-2
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