車載機器のEMC ~テストプラン作成のポイント~
ビューローベリタスジャパン株式会社 消費検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンターは、車載部品のEMC試験および、Eマーク認可取得のサービスを提供しております。
自動車のEMC試験は、製品である自動車(Vehicle)の最終試験前に、自動車を構成する車載部品=電気電子サブアセンブリー(ESA:Electrical/Electronic Sub-Assembly)、およびESAを構成する電気電子部品単品(Component)や技術(機能)システム(STU:Separate Technical Unit)単位でのEMC試験を行います。車載機器のEMC試験を正確に行うためには、テストプラン(試験計画書)が重要です。
今回は試験サイトで試験を実施する場合のテストプラン作成についてポイントをご紹介します。
テストプランとは
実施するEMC試験項目と判定基準だけでなく、試験の目的、開発日程および試験詳細日程と合わせて、製品の動作クロック周波数や内部電源回路方式、機能ブロック図およびコネクタピン配などの詳細仕様も必要です。また、自部品の仕様だけではなく、自動車への搭載位置や搭載方法、筐体アース接続の有無、ワイヤーハーネス仕様などの搭載情報も必要になります。
EMCテストプラン作成はなぜ難しいのか
- 試験計画立案時に検討が必要なパラメータが多い
- どのような試験条件が実車環境に合っているか判断できない
- 社内外で相談できる先が少ない、納入先からの情報開示が少ない
テストプランの役割
サプライヤー(試験依頼者)と納入先(自動車メーカー)、試験所を結び、正確なEMC試験を実施するために必要不可欠なドキュメントです。
テストプランのポイント
- 試験目的と試験方法を明確に。
- テストベンチとセットアップを明確に。
- 規格からの逸脱事項は試験開始前に合意し、試験のやり直しを無くす。
- 機能モニター項目と方法(負荷シミュレーターや対向機の仕様)を明確に。
- 判定基準をはっきりと(自動復帰やフェールセーフ機能も記載)。
- RF境界を設定することで、今後も楽に。ワイヤーハーネス仕様(線種や長さ)にも配慮。
- 多くのステークホルダーを巻き込む(ラボへもご相談ください)。
ニューモビリティーテクニカルセンターでは、経験豊富なiNARTE認定EMCエンジニアが、車載機器のEMC試験項目の選定、テストプランの作成、納入先との合意から試験結果報告に至るまでサポートいたします。
消費財検査部門 ニューモビリティーテクニカルセンター 船津 雅史
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