石油・ガス

炭素排出量削減におけるビューローベリタスのサービス

2023-11-14

これまでのコラムでは、ガス田・油田の開発や運営におけるサポートサービスや、石油・ガスの代替燃料として期待されている水素・アンモニアに関わるサービスについて紹介しました。

<過去のコラム>
水素・アンモニアのプロジェクトにおけるビューローベリタスのサービス
石油・ガス業界の海外プロジェクトにおけるサプライチェーンマネジメントサービス
石油・ガス業界の海外プロジェクトにおけるビューローベリタスのサービス

今回は炭素排出量削減に関わるサービスについてご紹介します。

炭素排出量削減の前提として、現状の排出量を正確に把握する必要があります。
ビューローベリタスでは下図のとおり、石油・ガス業界のさまざまなポイントで排出量を観測し定量化するサービスを提供しております。

 

天然ガスの主成分であるメタンは、CO2に比べて28倍の温室効果があるといわれており、天然ガス事業において、配管等からの意図しない漏洩、燃焼機器からの未燃焼メタンの放出等が温室効果ガスの排出源となってしまっています。

これに対して石油・ガス企業からのメタン排出量について、透明性の高い新たな報告フレームワークであるOGMP2.0(The Oil & Gas Methane Partnership)が、2020年に国連環境計画(UNEP:United Nations Environment Programme)の主導により設置されました。OGMPは2014年に発足し、EU欧州委員会、国連環境計画(UNEP:United Nations Environment Programme)、米国際環境NGO環境防衛基金(EDF:Environmental Defences Fund)が活動を統率しています。OGMPには現在、シェル、トタルエナジーズ、BP、エクイノール、Eni、スナム、レプソル、エナガス、アブダビ国営石油会社(ADNOC)、PTTEP等62社が加盟し、世界全体の石油・ガス生産量の30%を加盟企業で占めています。

OGMP2.0は、メタンガス排出量の正確性と透明性を向上させ、政府機関、投資家等がモニタリングを比較可能な報告フレームワークを策定します。報告対象には、企業単体の事業活動ではなく、生産に責任がある多くの持分法適用会社を含める等、石油・ガスのバリューチェーン全体を包括することを目的としています。
前回のコラム(水素・アンモニア)で紹介したとおり、バリューチェーン上の排出量検証はビューローベリタスが得意とするサービスです。ビューローベリタスが有するさまざまな知見を活かして、お客様のOGMP対応を支援しており、現在20社以上が対象となっています。

国名

企業数

フランス

6

ドイツ

2

デンマーク

1

コロンビア

1

イタリア

2

ナイジェリア

2

スペイン

1

ポルトガル

1

オーストリア

1

オーストラリア

1

アゼルバイジャン

1

ルーマニア

1

オマーン

1

カタール

1

22

ビューローベリタスは長年、以下のサービスをプロジェクトライフサイクルにわたり提供しておりますが、OGMP 2.0は項目1と項目3に類するものの、単一プロジェクトではなく世界的な見地から必要性に迫られている事柄へのサポートという新しいサービスとなります。

  1. プロジェクト開始前の規制や基準確認
  2. プロジェクト建設プロセスでの品質保証/品質管理(QA/QC)
  3. 運用コスト最適化のための一元的なソリューション
  4. 設備廃止措置

従来の検査・認証サービスや、石油・ガスのプロジェクトライフサイクル全体にわたるサポートに加え、ビューローベリタスのフランス本社を中心とするグローバルネットワークを活用して、OGMP2.0など国際的な取り組みへのサポートも行っております。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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