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V-Trace:持続可能なサプライチェーン監視ソリューション 日本初の監査実施

ヨーロッパにおける電池規制、企業サステナビリティ報告指令(CSRD:Corporate Sustainability Reporting Directive)、コーポレート・サステナビリティ・デューデリジェンス指令(CS3D:Corporate Sustainability Due Diligence Directive)、重要原材料法や、米国におけるインフレ抑制法(IRA:Inflation Reduction Act)など、世界各地で発表された、または今後発表される要件に伴い、規制当局からの材料への圧力が増大しました。
生産者は、原材料がどこでどのように調達され、最終製品に加工されるかについて責任を負い、サプライチェーンを管理していることを証明する必要があります。

 

V-Traceとは

V-Traceは、電気自動車のバッテリーのサプライチェーン全体におけるESG(環境:Environment、社会:Social、ガバナンス:Governance)と社会責任の透明性を証明するために開発されたプログラムです。
ビューローベリタスは Clarity(ESG社会責任の評価ツール)を利用した検証を担当し、パートナー会社のOPTELが部品のトレーサビリティを担当します。

 

日本初のV-Trace監査を実施して

2024年1月に、フランスのバッテリーメーカーの依頼により、日本で初めてV-Trace監査を実施しました。

項目は、以下のとおり広範囲で網羅的です。

  1. 健康と安全:ガバナンス、一般的な健康と安全、労働者の健康と安全
  2. 環境:ガバナンス、材料と廃棄物の管理
  3. 気候変動:エネルギー管理、GHG排出、ガバナンス
  4. リサイクル:エコデザイン、廃棄物管理
  5. 社会:ガバナンス、児童労働と強制労働、結社の自由、団体交渉、労働時間と賃金、人権方針、人権デューデリジェンスの運用
  6. ビジネス倫理:ガバナンス
  7. 責任ある調達:OECDデューデリジェンス(紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデューデリジェンスガイダンス)

評価には成熟度モデルが適用され、以下3段階の重みづけをして評価をします。

  • Required:「組織には労働時間監視システムがありますか?」といった、実施されていることが必要な要求
  • Common Practice:「従業員の代表は経営陣の介入なしに自由に従業員との会議を招集できますか?」のような、通常はできている要求
  • Best Practice:「組織は女性のキャリアに向けた特定のプログラムやサポートを提供していますか?」などの高い運用

また、監査はMAIA+というツールを利用し、進捗や自己評価の登録、是正報告、審査レポートがデータベースに登録され、瞬時に監査の結果を監査依頼者が見られるように設計されており、地域や項目、サプライヤーごとの分析もダッシュボードで見ることができます。

図1(ビューローベリタスにて作成)

*SDG: Sustainable Development Goals

図1(ビューローベリタスにて作成)

ビューローベリタスジャパンは、人権監査(HRAB)やOECDデューデリジェンスの検証、Scope 1、2、3のデータ検証、労働安全衛生遵法監査など特定の項目で監査を提供していますが、このような網羅的な評価は初めて行いました。企業の担当者の多くはSDG・CSR関連の監査について経験をされた方が少ないことに加えて、担当部門が多岐にわたるため調整も大変ですが、組織のESG・CSR社会責任活動の証明に有効な監査です。

 

Supply-R:サプライヤーとサプライチェーンの危機からの回復力リスクを可視化

Supply-R は、リスク評価と施設レベルの階層をマッピングするためのカスタマイズ可能なモジュール構造を提供する、柔軟で即効性のあるソリューションです。これは全ての製造サプライチェーン階層に関連する重要な要素を基に、サプライチェーンの危機からの回復力リスクを評価およびマッピングします。

Supply-Rの方法論は、マネジメントシステムにおける典型的な ISOの評価手法を踏襲し、このシステムの導入により、全ての組織がさらされているビジネスを混乱させる要因を効率的に検出し、対処する方法へ焦点を当てます。

このアプローチを用いると、階層、地域、製品カテゴリー全体で結果を統合することにより、単一の組織の混乱に対する脆弱性を特定することができ、サプライチェーン全体における類似の脆弱性の拡大も評価できます。

評価結果は、評価レポートと改善領域とともに専用のデジタルプラットフォーム上でカスタマイズ可能なリスク指標に統合され、アクセスおよび次のアクションが可能です。

 

CLARITY:検証データに裏付けられたサプライチェーンの持続可能性の成熟度を評価

CLARITYは、サプライチェーン全体にわたる持続可能性戦略を評価および監視することで、顧客をサポートするサステナビリティ管理ソリューションです。このソリューションでは、関係者を階層ごとにマッピングし、机上(デスクトップ)または現場訪問を通じて監査することができます。

検証されたデータに基づくサプライチェーンの持続可能性成熟度スコアは、監視、意思決定、コミュニケーションに関する項目として、単一のデジタルダッシュボード上で視覚化されます。

ビューローベリタスは、最も関連性の高い環境、社会、ガバナンスに関する専門知識および持続可能な管理方法を評価するための、すぐに使えるモジュールを提供するだけでなく、GRI(Global Reporting Initiative)やドイツのサプライチェーンデューデリジェンス法などの自主基準や規制基準との整合性も評価します

CLARITYは、顧客がロードマップに従って、サステナビリティへ取り組むことや、一貫した信頼できる指標を外部へ開示するためのサポートをします。

 

V-TRACE:原材料から最終製品に至るまでのパフォーマンスを実証

V-TRACEは、ビューローベリタスとOPTELが共同開発したトレーサビリティに関するデジタルソリューションで、持続可能性パフォーマンの評価と専門の監査員による監査をシームレスに組み合わせることでサプライチェーンを監視および制御します。

V-TRACEは下記で構成されています:

  • 検証と保証
    ビューローベリタスの専門家が、監査と評価を通じてサプライチェーンの関係者を評価します。検証はサプライヤーのサイトで、環境、社会、責任ある慣行に関するOECDガイドラインおよび国際基準のなかで、最も厳しい要求を採用した評価アンケート(ビューローベリタスのClarityソリューションでも使用)を使用して行われます。
  • トレーサビリティ
    OPTELのデジタルプラットフォーム(OPT CHAIN)は、物流ルートに沿って、重要な追跡情報とデータ要素を取得することで、商品と資材の流れを追跡します。情報は、国際的に認知されている安全なデータ交換プロトコルを通じてサプライヤーから共有されます。

ビューローベリタスの評価から得られたスコアと、OPTELのデジタルプラットフォームから得られたトレーサビリティ情報は、独自の管理画面に表示されます。

システム認証事業本部 カスタマイズドサービス部 岡崎 久喜

 

【お問い合わせ】

ビューローベリタスジャパン(株) システム認証事業本部
TEL:045-651-4784 神奈川県横浜市中区日本大通18番地 KRCビル8F
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V-TRACE:持続可能なサプライチェーン監視ソリューション
CLARITY(クラリティ):企業のESGコミットメントに透明性と信頼性を
SUPPLY-R: BUILDING A RESILIENT SUPPLY CHAIN(英語)