
サプライチェーン社会責任監査 “SMETA”監査について
SMETA 「食品・流通業界のサプライチェーン社会責任基準監査」
グローバル化の加速に伴い、企業はサプライチェーン管理の強化と、その透明性・可視化の必要性に迫られています。企業内部の取り組みはもちろんのこと、取引先に対する環境・労働安全衛生・労働・倫理の要求レベルの説明、運用およびその評価を企業単体で実施することは困難を極めます。また企業独自の倫理基準では、顧客の要求事項を満たすことができないかもしれません。グローバル企業との取引において、各国の現地法に加え、「グローバルスタンダード」をクリアできているかどうかが取引条件となるなど、企業に対する要求水準はますます高くなっています。特に、食品業界や小売業界など、消費者との距離が近い業界においては、取引先の不祥事は会社のブランドを毀損し不買運動につながりかねないので、徹底した取引先管理は必須事項です。
企業倫理の基準は、業界ごとの基準に準拠を求められている場合が多く、責任あるビジネスアライアンス、主に電子電気業界のRBA基準などがありますが、SMETA(Sedex Members Ethical Trade Audit)監査においても、要求されている項目は同様で、労働・安全衛生・環境・企業倫理などが挙げられます。SMETAはSedexという食品・流通の業界団体が策定・管理している監査です。要求事項はETI(Ethical Trading Initiative)コードと呼ばれる基準が基になっており、現地の法令も監査時に確認します。 SMETAを運用し、サプライチェーン全体の状況を把握し改善することにより、ブランド価値や企業文化を構築することも期待できます。
SMETAの概要
監査分野は以下のとおり全ての分野(4ピラー)で監査をする場合と、限定された2分野(2ピラー)での監査があります。監査報告書はSedexのポータルを通じ、Sedexメンバー顧客との共有が可能です。
4ピラー=労働・安全衛生・環境・企業倫理
2ピラー=労働・安全衛生
出典: Sedex
- 労働:雇用条件、労働時間、給与など
- 安全衛生:作業環境、衛生記録など
- 環境:環境パフォーマンス、有害物質・廃棄物管理など
- 企業倫理:贈収賄、教育訓練など
ETIコード
- 就業は自由意志である
- 団結の自由と団体交渉の権
- 作業環境は安全で衛生的である
- 児童労働の禁止
- 生活できる賃金
- 労働時間が長すぎない
- 差別がない
- 通常の雇用であること
- 従業員に対して尊厳のある扱い
システム認証事業本部 川手 洋明
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SMETA(食品・流通)