OEM独自規格および特殊条件での携帯電話・無線機アンテナ近接照射試験に対応しています

ニューモビリティーテクニカルセンター(NMTC)では、JASO TP-92002:2009(車載電子機器の実車電磁気環境試験方法)を基に制定されたOEM独自の特殊なEMC試験方法に対応しています。
この試験の特徴と、NMTCのEMC試験サービスについてご説明します。

OEM独自規格の特殊試験は、アンテナからの直接照射の影響だけではなく、車室内でDUTと近接・並走される車載無線機のアンテナケーブルから漏れる電磁界を模擬した試験です。

この試験を実施する上での一番の注意点は、アンテナケーブルからの漏れ電磁界を同一条件に保つ必要があるために試験系のVSWRが厳しく規定されていることです。VSWRが規定値より大きくなるとケーブルから漏れ出る電磁界が不安定となり、意図しない試験レベルが印加される可能性があります。そのため非常に難しい試験となっており、実施できるラボは限られているのが現状です。

NMTCでは、無線従事者資格の保有者が、各周波数に合わせたさまざまなアンテナや基台を自社作製したり、市販品を細かくチューニングするなど、試験セットアップごとにアンテナとアンテナ基台を容易に微調整することができます。そのためケーブルからの漏洩電磁界を一定に保つことができ、安定した試験を行うことが可能です。

NMTCのEMC試験サービスのポイント

  • 特殊な周波数でのアンテナの個別チューニングが可能です
  • 試験周波数やセットアップ時のVSWRを細かく調整できます
  • 正確で再現性の高い試験サービスを提供しています

車載アンテナを使用したセットアップ例

車載アンテナを使用したセットアップ例の参考画像

NMTC保有アンテナ

  • ハンディ無線機試験用の各種アンテナ/ダミートランシーバーケースも内製しています
  • 規格外の周波数にも対応いたします
  • 開発試験での弱点検出や、市場不具合再現などに活用できます

NMTC保有アンテナ例(NMHA、スリーブアンテナ、モノポールアンテナ)

MTC保有アンテナ例(NMHA、スリーブアンテナ、モノポールアンテナ)の参考画像

ニューモビリティーテクニカルセンターでは、ISO11452-9(Portable transmitters)、ISO11452-9を参照したOEM規格の試験を行っています。AWGN(デジタル変調)や広帯域スリーブアンテナを使用した試験にも対応しています。

豊富な専門知識と経験を持つエンジニアがさまざまなEMC対策と最適な試験条件をご提案いたします。OEM独自規格の特殊試験を初めて計画される方もお気軽にご相談ください。

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