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食品の規格基準

2024-06-04

日本国内で食品を製造・販売するためには、食品衛生法第7条第1項および第10条の規定に基づいて定められた「食品、添加物等の規格基準(昭和34(1959)年厚生省告示第370号)」を満たす必要があります。
食品、添加物等の規格基準では、食品、添加物、容器および包装、おもちゃ、洗浄剤の基準が定められています。

本記事では、食品に関する部分について2024年5月時点での概要を説明します。

 

1.食品、添加物の規格基準

食品、添加物等の規格基準は「A. 食品一般の成分規格」「B. 食品一般の製造、加工および調理基準」「C. 食品一般の保存基準」「D. 各条」の5部構成となっています。それぞれにどのような規格が定められているのかを紹介します。

 

A.食品一般の成分規格

食品は抗生物質または科学的合成品たる抗菌性物質および放射性物質についての規制

  1. 遺伝子組換え技術によって得られた生物を利用した食品の規制
  2. 遺伝子組換え技術によって得られた微生物を利用した食品の規制
  3. 農薬、動物用医薬品についての規制
  4. 放射性物質(セシウム)の規制

 

B.食品一般の製造、加工および調理基準

  1. 放射線照射の禁止
  2. 生乳または生山羊乳の殺菌方法と、食品への添加や調理に使用できる乳の種類
  3. 獣畜の血液、血球、血しょうを使用する場合に製造、調理および加工工程に行う加熱工程条件を加えるか、同等以上の加熱殺菌を行ったものを使用すること
  4. 鶏卵の使用に関する禁止事項と製造、調理および加工の加熱工程条件を加えるか、同等以上の加熱殺菌を行うことと、賞味期限内の生食用鶏卵を使用する場合は殺菌を行わなくてもよいこと
  5. 魚介類を生食用に調理する場合、食品製造用水(水道水類または26項目の規格を満たしている水)で十分に洗浄して汚染を除去する
  6. 組換え遺伝子技術で得られた微生物を利用する場合の方法
  7. 食品添加物の使用についての禁止事項
  8. 牛海綿状脳症の発生している国や地域にて飼養された牛の肉を直接一般消費者に販売する際の注意事項、禁止事項
  9. 牛レバーまたは豚肉は飲食に供する際、十分な加熱を行うこと、一般消費者に生で販売する場合は、販売者は十分な加熱をして食すように十分な情報を提供する必要性があること等の注意事項

 

C.食品一般の保存基準

  1. 食品保存用に氷雪(氷)を食品に直接触れさせる利用をする場合は大腸菌群が陰性であること
  2. 食品を保存する場合には抗生物質の使用禁止、厚生労働大臣の許可がある添加物については使用可
  3. 食品の保存目的での放射線照射の禁止

 

D.各条

食品別の「成分規格、製造基準および保存基準等」を定めています。

 食品の種類食品の例
1清涼飲料水ミネラルウォーター類、その他の清涼飲料水(ジュース、お茶、コーヒー、炭酸飲料など)乳酸菌飲料、乳および乳製品を除く、アルコール分が1%未満の飲料
2粉末清涼飲料清涼飲料水として水(お湯)を加えて飲用する粉末または顆粒。粉末ジュース、インスタントコーヒー、粉末ココアなど
3氷雪
4氷菓果汁等を氷結した冷菓
5食肉および鯨肉
(生食用食肉および生食用冷凍鯨肉を除く)
加熱等を行って食する食肉、鯨肉
6生食用食肉(牛の食肉(内臓を除く)であって、生食用として販売するものに限る)生食用食肉、牛ユッケ、牛刺しなど
7食鳥卵鶏の卵または液卵
8血液、血球および血漿獣畜のものをいう
9食肉製品乾燥食肉製品(サラミ、ジャーキー等)、非加熱食肉製品(生ハム等)、特定加熱食肉製品(ローストビーフ等)、加熱食肉製品(ロースハム、ウインナーソーセージ等)
10鯨肉製品鯨加工品(くじらベーコン、くじら大和煮等)
11魚肉ねり製品魚介すり身、かまぼこ、さつま揚げ等
12いくら、すじこおよびたらこ(スケソウダラの卵巣を塩蔵したものをいう)いくら、すじこ、たらこ
13ゆでだこゆでだこ
14ゆでがにゆでがに
15生食用鮮魚介類生食用かきを除く、切り身またはむき身にした生の魚介類(さしみ等)
16生食用かき生食用かき
17寒天寒天
18穀類、豆類および野菜穀類(米、小麦等)、豆類(大豆、小豆、落花生等)、野菜
19生あん豆類から作った砂糖を加える前のあん
20豆腐豆腐
21即席めん類インスタントラーメン等(油脂で処理しているもに限る)
22冷凍食品無加熱摂取冷凍食品(冷凍しめさば、冷凍スモークサーモン等)、加熱後摂取冷凍食品(凍結前加熱:加熱調理後に凍結したもの、凍結前未加熱:加熱調理せずに凍結したもの)、生食用冷凍鮮魚介類(冷凍された魚介類の切り身、むき身)
23容器包装詰加圧加熱殺菌食品缶詰、レトルト食品など

 

2.食品、添加物の規格基準以外の食品規定

食品、添加物の規格基準とは別に規定されている食品として乳および乳製品があり、「乳及び乳製品の成分規格等に関する命令(昭和26(1951)年厚生省令第52号)」によって別途定められています。乳等省令とも呼ばれ、牛乳や乳製品、それらを主原料とする食品についての規格基準や製造基準が記されています。これらの基準を参考に、より基準値を厳しくして自社規格を設定している企業もあります。

また、HACCP(ISO22000、FSSC22000を含む)による製造、調理および加工所の衛生管理の制度や食品の輸出によるグローバル対応として国際標準と整合的な衛生管理が求められるようになりました。国際標準化への対応、食品に混入することで人体に有害な物質や微生物等が新たに確認された場合や大規模な食品事故の発生により、新しい基準の策定や改正が行われる可能性は十分あります。

なお、2024年4月1日より食品衛生基準行政は厚生労働省から消費者庁へ移管されました。ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

参考:
厚生労働省「食品、添加物等の規格基準
厚生労働省「食品別の規格基準について
厚生労働省「乳及び乳製品の成分規格等に関する命令

ビューローベリタスエフイーエーシー株式会社 精査部 江田 有史

 

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