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建築基準適合性判定資格者制度の改正について

2023-10-03

建築確認に関する実務経験がなくても、⼀級建築⼠または⼆級建築⼠であれば受検が可能になります。

 

1.現状における建築基準適合性判定資格者制度

建築確認等の事務を⾏うことができる地⽅公共団体の建築主事および指定確認検査機関の確認検査員は、建築基準適合性判定資格者検定に合格し、国⼟交通⼤⾂の登録を受けた者である必要があります。この建築基準適合性判定資格者検定の受検資格は、「⼀級建築⼠試験に合格」し、「2年以上の建築確認の審査等の実務経験」を積んでいることです。

 

2.建築基準適合性判定資格者制度の改正の概要

現状、検定の受検者や合格者の減少、有資格者の⾼齢化により、建築確認等の事務の担い⼿不⾜が⽣じていることや、2025年に施⾏される建築基準法の改正による建築確認等の事務の増⼤に伴い、建築主事および確認検査員を安定的に確保するため、建築基準法第5条や第77条の58などが改正され、関係する政令についても所要の改正の⼿続きが進められています。

主な改正の内容は、次のとおりです。

  1. 受検資格として定められている実務経験について、建築基準適合性判定資格者の登録要件とする。(受験の段階では実務経験を不要とする。)
  2. ⼆級建築⼠試験合格者による受検を可能とし、当該受検者を対象とした検定により合格した者は、建築副主事または副確認検査員として⼩規模な建築物(⼀級建築⼠による設計が義務付けられていない建築物等)に限り、建築確認等の事務を⾏うことを可能とする。

これらの改正により、地⽅公共団体や指定確認検査機関での建築確認等に関する実務経験がない建築⼠にも受検機会が広がるほか、⼀級建築⼠だけでなく⼆級建築⼠も受検が可能になります。

 

【改正前】

建築基準適合性判定資格者検定

受検要件

登録要件

資格者名称

業務範囲

⼀級建築⼠試験合格
  +
実務経験

判定検定合格

建築主事(⾏政)
確認検査員(⺠間)

全ての建築物

 


【改正後】

⼀級建築基準適合性判定資格者検定

受検要件

登録要件

資格者名称

業務範囲

⼀級建築⼠試験合格

判定検定合格
  +
実務経験

建築主事(⾏政)
確認検査員(⺠間)

全ての建築物

⼆級建築基準適合性判定資格者検定

受検要件

登録要件

資格者名称

業務範囲

⼀級建築⼠試験合格
   または
⼆級建築⼠試験合格

判定検定合格
  +
実務経験

建築副主事(⾏政)
副確認検査員(⺠間)

⼩規模な建築物
(⼀級建築⼠による設計が義務付けられていない建築物等)

 

3.施⾏時期

改正法令は、令和6年4⽉1⽇に施⾏される予定です。なお、令和6年度の⼀級建築基準適合性判定資格者検定および⼆級建築基準適合性判定資格者検定は、令和6年6⽉28⽇に検定実施の予定で準備が進められています。

 

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