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特定建築物定期調査 建物所有者等による報告書の確認ポイント

2022-08-10

一定の条件を満たす公共性の高い建物を所有する場合、法令にしたがって特定建築物定期調査を行い、調査報告書を提出する必要があります。
調査は有資格者が実施するため、建物の所有者や管理者は有資格者が作成した報告書の内容を確認し、必要に応じて改修等の対応をとらなければなりません。しかし、報告書のフォームは煩雑で、有資格者が記入した内容をどう確認すればよいのかわからず、迷われることもあるかもしれません。
そこで今回は、特定建築物定期調査の対象となる建築物を所有・管理する方向けに、その報告書のフォームと、確認の際に注意するポイントを紹介します。報告書を有意義に活用ください。

 

(目次)

1.特定建築物定期調査とは

2.報告書のフォーマットとチェックすべきポイント

3.まとめ

 

1.特定建築物定期調査とは

特定建築物定期調査は、建築基準法第12条によって定められており、特定建築物に指定された建物の安全性を確保することを目的としています。
特定建築物とは、学校、百貨店、旅館など、公共性の高い(または不特定多数が利用する)建築物のうち、いくつかの条件を満たした建築物のことです。特定建築物の所有者や管理者は、法に基づき、定期的に建物を調査・報告しなければなりません。
実際の調査は有資格者が行い、所有者や管理者は、有資格者や入居者との連絡・調整を行います。
この記事では調査報告書の見方を中心に解説するため、調査対象となる建築物や、具体的な調査項目を知りたい方はぜひ下記の記事も併せてご確認ください。  

2.報告書のフォーマットとチェックすべきポイント

調査報告書は、有資格者が調査をもとに作成し、建物や設備の所有者(管理者)の承認を経て、行政に提出します。 しかし、報告書の内容について知識がない所有者(管理者)は、報告書のどこにどのような情報が記載してあるのか、まずはどこを見るべきなのか、よくわからずに、「なんとなく」報告書を承認してしまっている場合もあるかと思います。
そこで、ここからは公益財団法人 東京都防災・建築まちづくりセンターでダウンロード可能な特定建築物定期調査報告書フォーマットを一例に、調査報告書で特にチェックすべきポイントを解説します。
なお、行政への報告書提出後の内容変更は難しいため、フォームに変更が生じていないかなどを事前に必ずご確認ください。

 

【特定建築物定期調査】報告書(第一面)でチェックすべきポイント

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報告書第一面で最初に確認すべきポイントは、「5. 調査による指摘の概要」内の「要是正」事項です。要是正事項が今年生じたものなのかを判断するため、必要に応じて前回報告書も確認するとよいでしょう。

また、「既存不適格」があるかどうかの確認も必要です。既存不適格とは、建築当時の建築基準法には適合していたものの、法改正によって不適格な部分ができてしまった建築物のことを指します。

なお、「改善予定の有無」欄の「改善予定年月」は、上記を含む複数の指摘のうち、最も早く是正可能な事項の改善予定年月となることも押さえておいてください。

また、「1. 所有者(管理者)」の社名・氏名等に変更がないかどうかも、見落としがちなので確認が必要です。

 

【特定建築物定期調査】報告書(第二面)でチェックすべきポイント

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第二面の「6. 増築、改築、用途変更等の経過」では、検査者だけでは状況の把握が難しい場合もあるため、所有者・管理者からの資料・情報提供が重要となります。

また「7. 関連図書の整備状況」では、特に初回調査の場合、関連図書をそろえるのが大変です。

事前に関連図書を整備しておかないと、確認申請をともなう増改築・改修・用途変更が困難な状況になったり、建物の売買等の際、不利に働いたりする場合もあります。しっかりと図書を整備して、定期的な確認を行うことが大切です。

 

【特定建築物定期調査】報告書(第三面)でチェックすべきポイント

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「2. 調査の状況」について指摘がある場合は、指摘の概要が記載されます。

報告書に記載された指摘については、報告書に添付する調査結果表・建築図面・写真で指摘の詳細・箇所を確認し、改善に向けて指摘内容をしっかり把握することが重要です。

なお、特定建築物定期調査の調査者へ確認するだけでは改善困難な点も多いため、必要に応じて、建設会社・防災業者・設備業者等と打ち合わせを行いながら改修を進めることになります。正しく内容を把握して、計画的に改修を進めましょう。

 

【特定建築物定期調査】報告書(第四面)でチェックすべきポイント

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第四面「建築物等に係る不具合等の状況」では、調査票における「要是正(指摘)」と「不具合」の違いについて疑問を持つ方も多いでしょう。第一面に登場する要是正は、「今回の特定建築物定期調査を行なった結果の指摘」、不具合は「定期調査の指摘事項には含まれない要改修箇所」を指しています。

なお、不具合は、前回の調査時以降、所有者・管理者等が把握した建築物等に係る不具合等のうち、第三面の2欄において指摘されるもの以外について記入されます。

また、「考えられる原因」の欄には、不具合が生じた原因が記入されますが、原因が不明なときは「不明」と記入されます。

 

3.まとめ

公共性の高い建築物などを対象とした特定建築物定期調査は、建物の安全性を確保するために欠かせません。法律に基づき、確実に調査・報告を行いましょう。

また、調査と報告の主体は特定建築物の所有者・管理者ですが、実際に調査等を行うのは依頼を受けた有資格者です。有資格者から示される調査報告書の内容は専門的で分かりづらい点もあるとは思いますが、ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に、報告書を確認してみてください。

 

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ビューローベリタスでは、検査員教育を受けた特定建築物調査員、建築設備検査員、防火設備検査員が多数在籍しており、高い業務品質を確保しています。建築基準法第12条定期報告業務防災・防火・消防点検報告業務電気保安点検業務など、各種サービスを提供しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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インサービス検査事業本部 大森 隆也


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