カバー画像(機能性表示食品)

機能性表示食品制度と機能性成分について

2022-06-10

今回は機能性表示食品制度の概略と、検査について説明します。

機能性表示食品制度

平成27年4月より「機能性表示食品」制度がはじまり、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品、機能性表示食品の3種類について、日本では機能性表示が許可されています。

機能性表示食品とは、「おなかの調子を整えます」「脂肪の吸収をおだやかにします」など、特定の保健の目的が期待でき、健康の維持および増進に役立つという食品の機能性を表示することができる食品です。

 

機能性が表示されている食品

(消費者庁パンフレット「消費者の皆様へ『機能性表示食品』って何?」より引用)

  • 特定保健用食品(トクホ)
    健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品です。表示されている効果や安全性については国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可しています。
  • 栄養機能食品
    一日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。
  • 機能性表示食品
    事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性および機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。

 

機能性成分の検査例(リコピン、カテキン)

① リコピン
トマトなどに含まれるカロテノイドの一種で、血中LDLコレステロールを低下させる機能が報告されています。

機能性成分の検査例(リコピン)
リコピンは熱には比較的安定ですが、酸化や光に弱いため、強い光を避け速やかに分析を行う必要があります。

リコピンを含有した商品も同様に酸化や長時間光に晒されると分解されてしまうため、製品が空気に触れる時間やパッケージ内の空気量を少なくし、遮光性の高いパッケージに入れて、場合によっては冷凍または冷蔵にて保管を行います。検査をご依頼の際も同様に輸送についてご注意ください。

② カテキン
お茶に含まれる抗酸化物質の一種で、血中コレステロールや体脂肪低減作用などが報告されています。

機能性成分の検査例(カテキン)

茶葉中にはエピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(ECg)、エピガロカテキンガレート(EGCg)の4種類のカテキンが含まれています。飲料に加工する際の加熱処理により、このカテキンの一部が以下のように変化します。

  • エピカテキン(EC)→ カテキン(+C)
  • エピガロカテキン(EGC)→ ガロカテキン(GC)
  • エピカテキンガレート(ECg)→ カテキンガレート(Cg)
  • エピガロカテキンガレート(EGCg)→ ガロカテキンガレート(GCg)

このため、加熱加工を行なった製品は8種カテキンを含有しています。各カテキンを個別に測定することもできますので、ご依頼の際は商品の形体と製造工程を確認のうえ、検査項目をお選びください。
 

測定に使用している「HPLC(高速液体クロマトグラフィー)」

測定に使用している「HPLC(高速液体クロマトグラフィー)」

リコピンとカテキン以外の製品においても、製品に含まれる成分を安定した量で消費者に提供するための保管方法やパッケージを採用することで、劣化を最小限にとどめる工夫が大切になります。

 出典:
文部科学省「平成20年度新たな健康の維持増進に関わる食品成分等に対するニーズ調査―第1章 機能性成分等新たな健康の維持増進に関わる成分の分析に対するニーズ調査」
消費者庁「機能性表示食品について」

 

ビューローベリタスエフイーエーシー株式会社 検査部 理化学検査課 菅原 悠


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