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防火設備定期検査とは?誕生の背景や対象の建物、実施周期について

2022-04-11

防火設備定期検査とは、建築基準法に定められている定期検査の一つで、2016年に創設されました。防火設備のある建築物を所有または管理している人は、法律に基づいた検査を実施し、報告する義務があります。定期検査の案内があった際に、適切に検査を実施できるよう、準備を整えておきましょう。この記事では、防火設備定期検査の概要や対象となる設備、定期報告の周期などについて解説します。

(目次)

  1. 防火設備定期検査が誕生した背景
  2. 検査対象となる設備
  3. 報告時期と周期
  4. 検査実施から報告の流れ
  5. 防火設備定期検査の重要性

 

1.防火設備定期検査が誕生した背景

防火設備定期検査が誕生した背景には、2013年に福岡市の診療所で発生した大規模火災(死者10名、負傷者5名)があり、この火災が拡大する原因となったのが、建築確認の法令違反や防火設備の不具合でした。
多くの犠牲者を出したこの火災現場では、煙感知式にすべき防火戸の感知装置が旧式のままだったり、吹き抜けに設置すべき防火戸が未設置だったりするなど、いくつもの法令違反がありました。この火災などがきっかけとなり、定期検査報告制度が見直され、防火設備に対して詳細な定期検査が義務付けられました。
2016年の建築基準法改正により、これまで特定建築物定期調査に含まれていた防火設備の検査は、防火設備定期検査として創設されました。それにより、防火設備の検査内容をより詳細にするとともに、専門的な知識と技術を持った検査資格者に検査を依頼することが義務付けられました。

 

2.検査対象となる設備

防火設備定期検査の対象となる建築物の用途は、特定行政庁によって異なるため注意が必要です。事前に特定行政庁のウェブサイトなどを確認し、防火設備定期検査に関する情報を集めておきましょう。 例として東京都の防火設備定期検査の概要をご紹介します。

【定期報告が必要な防火設備の用途】

随時閉鎖または作動できるもの(防火ダンパーを除く)

【建築物の規模または階(いずれかに該当するもの)】

  • 東京都の指定する特定建築物に該当する建築物に設けられるもの
  • 以下に掲げる用途 A>200平方メートルの建築物に設けられるもの
    1. 病院、診療所(患者の収容施設のあるものに限る)
    2. 高齢者、障害者等の就寝の用に供する用途

出典:東京都都市整備局
定期報告が必要な特定建築物・防火設備・建築設備・昇降機等及び報告時期一覧

また、防火設備定期検査では、以下の4項目が点検・報告の対象となります。

  • 防火扉
  • 防火シャッター
  • 耐火クロススクリーン
  • ドレンチャーその他水幕を形成する防火設備

これらの設備のある建築物の所有者または管理者は、建築物の安全性を確保するためにも防火設備定期検査を確実に行いましょう。

 

3.報告時期と周期

防火設備定期検査は、基本的に年1回の報告が必要です。ただし、報告を実施する時期や周期は特定行政庁によって異なるため、不明な場合は管轄の特定行政庁のウェブサイト等をご確認ください。

 

4.検査実施から報告の流れ

防火設備定期検査は、防火設備検査員または一級建築士、二級建築士が行わなければなりません。検査の対象となる建築物の所有者または管理者は、専門の資格者に検査を委託して防火設備定期検査を実施し、その結果を特定行政庁に報告しましょう。

検査実施までに必要な物や検査内容等、検査を依頼した後の具体的な流れは以下のとおりです。

 

(1)物件ごとに必要書類を揃える

防火設備検査時に必要な書類は、平面図・配置図・前回報告書・消防設備点検報告書・自火報図・建具表等さまざまです。初回検査は特に必要書類が多いため、早めの準備を心がけましょう。

(2)検査員が現地調査を行う

■ 目視点検
  • 防火扉の起動範囲の障害物
  • シャッター降下ライン
  • 天井内(自動開閉装置など)
■ 作動試験
  • 専用感知器作動試験
  • 防火扉・防火シャッターの全閉鎖試験
検査員の現地調査(目視点検、作業試験)

 

(3)報告書の内容を確認し、押印する

検査員から送られてくる報告書の内容を確認して、問題がなければ押印します。
※現在は押印不要である行政が多いため、報告書の内容の確認後、問題なければ押印不要の了承を伝える。

(4)検査員等が特定行政庁へ報告書を提出する

(5)特定行政庁から報告書の副本が届いたら、報告完了

 

5.防火設備定期検査の重要性

防火設備は、火災時において延焼防止と避難経路確保という重要な役割を担っています。
設置時と同等の機能・性能を常時確保するには、適切な維持管理や誤作動等による事故防止の予防対策のためにも定期的な点検が欠かせません。特に、近年では防火シャッターの構造が高度化・複雑化しているため、適切な維持管理が非常に重要です。

 

ビューローベリタスからのご提案

ビューローベリタスでは、検査員教育を受けた特定建築物調査員、建築設備検査員、防火設備検査員が多数在籍しており、高い業務品質を確保しています。また、建築基準法第12条定期報告(12条点検)をはじめ、防災・防火・消防設備・消防点検報告、電気保安点検など、各種サービスを提供しております。また、実施に向けた予算確保のためのお見積りの作成もしておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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インサービス検査事業本部 久保田 理恵


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