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カバー画像(ボイラー)

Steam BoilerにおけるDOSH認証での注意点

DOSH(Department of Occupational Safety and Health, in Ministry of Manpower, Malaysia:マレーシア向け圧力容器の検査)の要求事項・手続きについてはFactories and Machinery(Steam Boiler and Unfired Pressure Vessel)Regulations, 1970に詳述されています。
しかし、Steam Boilerについては注意すべき点が多く、単純に耐圧部のみに5th Schedule(耐圧証明書)を取得するものではありません。

 

DOSH認証の流れ

図1

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図1:蒸気ボイラー及び火なし圧力容器の登録と検査の流れ

 

図1のなかで、日本のメーカーでは気付きにくい、あるいは当事者意識を持ちづらいのが、オーナー(Project Owner)がChief Inspectorに提出する「申請書」に含まれるべき図書です。
例えば以下のような項目に関する設計図書類・証明書が挙げられます。

 

1:Essential fittings

Steam BoilerにはDOSHで要求されたEssential fittingsと称される部品類が必要です。Essential fittingsに含まれる部品類には次のようなものがあります。

  1. two or more safety valves, at least one of which shall be of the direct spring-loaded type
  2. two water gauges
  3. a steam pressure gauge
  4. a blow down valve or cock
  5. two feed pumps or alternatively one feed pump and one injector
  6. a main steam stop valve
  7. a feed check valve
  8. an Inspector's test pressure gauge attachment
  9. a fusible plug in each furnace or combustion chamber
  10. a low-water alarm
  11. a low-water fuel cut-out
  12. the manufacturer's or maker's name plate
  13. a registration plate.

個々のSafety valves、Water gauges、Pressure gaugeにもDOSH独特の要求事項があり、これらの要求事項が順守されていることを製造前のDesign Reviewの段階で確認する必要があります。また、ボイラー本体の設計規格・使用材料がASME(American Society of Mechanical Engineers:アメリカ機械学会)適合であれば、上記の各部品の強度計算書・図面類・使用材料もASMEに適合する必要がありますが、JIS製品をそのまま使用して、オーナーからChief Inspectorに申請書と設計図書を提出した段階で問題化するケースがあります。

 

2:ボイラー本体に接続されているエコノマイザー(節炭器)、スーパーヒーター(過熱機)、配管系・継手

これらもDOSHの認証対象であり、ボイラー本体同様、Design Reviewを受ける必要があります。またエコノマイザー(節炭器)、スーパーヒーター(過熱機)も含めて5th Scheduleが必要となります。これらを海外メーカーへ外注される際は、貴社の設計責任の有無にご注意ください。貴社とオーナーの間にエンジニアリング会社や元請けメーカーが介在し、これらにボイラー全体の設計責任がある場合は、貴社の責任は受注範囲に限定されます。

マレーシア向けボイラー(あるいはその一部)の入札や設計の際にDOSH対応が必要と予想された場合、まずお早めにビューローベリタスにご相談ください。ご経験に応じて必要なサポートをいたします。

 

産業事業本部 小野 隆照


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