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消防設備の正しい理解と安全な取り扱いについて

Jun. 10 2021

~二酸化炭素消火設備の事故事例から学ぶ~

目次

  1. 二酸化炭素消火設備の事故事例
  2. .工事・メンテナンス時等の注意、作動時の対応

 

1.二酸化炭素消火設備の事故事例

経済産業省は、不活性ガス(二酸化炭素)消火設備の点検作業中に、二酸化炭素が放出されて作業員が死亡する事故が相次いだことから、注意喚起を行いました。二酸化炭素を放出するタイプの消火設備は水を使った消火と比べて、電気設備や機械設備への影響が小さい(短時間で消化できる・汚染されない・後片付けが楽)等の理由により、地下の駐車場や電気室など、あまり人の立ち入らない閉鎖空間に設置されていることが多いのが現状です。一方で、危険性もあり不適切な取り扱いをした場合に、人的被害が発生する恐れがあるとして、設備の設置者やメンテナンスの事業関係者に対して、再度危険性を認識するように促しています。

最近の事故事例として、2020年12月22日に、愛知県名古屋市のホテルの機械式立体駐車場で、メンテナンス作業を行っていた際に二酸化炭素が放出し、1人が死亡、複数人が負傷した事例があります。
2021年1月23日には、東京都港区のビル地下1階駐車場内ボンベ室で、ビルメンテナンスの作業員が二酸化炭素消火設備の作動点検などを実施していたところ、二酸化炭素が放出して2人が死亡する事故が発生しました。
また、2021年4月15日には、東京都新宿区のマンション地下1階駐車場で、内装業者が天井ボードの貼り替え作業を行っていたところ、何らかの原因で二酸化炭素消火設備が作動し、取り残された作業員4人が死亡、1人が意識不明の重体となる事故が発生しました。

消火のために放出される不活性ガスには、二酸化炭素・窒素・IG-541ガスなどがあり、なかでも二酸化炭素は麻酔性があり、一定以上の濃度に達すると人命への危険が生じます。
二酸化炭素を放出するタイプの消火設備では、起動すると1分ほどで全て放出され、それを吸うとすぐに意識を失ってしまい、放置すれば20~30分ほどで命を落とすこともあります。

不活性ガス消火設備の起動方式には手動式と自動式があり、建物が無人の場合等以外は手動式とするように法令で定められています。
また不活性ガス消火設備が設置された施設で保守作業等を行う場合は、建物関係者と作業者の双方が作業内容や消火設備に関する情報などを十分に共有し、不活性ガスによる事故防止に配意する必要があります。
誤って起動した場合は、緊急停止用のボタンを押せば二酸化炭素は放出されませんが、その仕組みを正しく理解していないと大きな事故につながります。

※出典:NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210416/k10012979221000.html

 

2.工事・メンテナンス時等の注意、作動時の対応

人命を奪うような大きな事故につながる消火設備について、建物所有者・管理者として、下記のことに注意して、日常の管理と万一の作動時も対応できる備えが必要です。

 

工事・メンテナンス時

事故事例でお伝えした通り、工事・メンテナンス時の事故が特に多いため、二酸化炭素消火設備が設けられている付近で工事やメンテナンスを行う場合には、次の措置を講じてください。

  1. 二酸化炭素消火設備を熟知した消防設備士や消防設備点検資格者の立ち合いを求め、 消火剤が放出されない措置を講じたうえで工事を開始するなど、作業時の安全を確保
  2. 関係者以外の人が立ち入らないように管理を徹底

 

建物利用者への周知

防火管理者や自衛消防隊員、二酸化炭素消火設備設置場所の利用者等に対して、設備の適正な取扱方法、作動の際の対応方法、避難方法、二酸化炭素の人体に対する危険性等について周知してください。

 

消火設備作動時の対応

二酸化炭素消火設備の消火剤が放出された場合には、安全な場所に避難し、すぐに119番通報をして、放出場所に人を立ち入らせないようにしてください。

※出典:東京消防庁
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/office_adv/co2jiko/data/co2.pdf

 

<誤って手動起動装置を押した場合>

手動起動装置の中にある非常停止ボタンを押してください。

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※出典:京都市消防局
https://www.city.kyoto.lg.jp/shobo/cmsfiles/contents/0000279/279470/nisannkatannsobira.pdf

 

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インサービス検査事業本部 増井 照彦

 


 

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