消防設備

消防設備点検報告と防火設備定期報告の関係と注意点

Dec. 10 2020

2016年6月に建築基準法が改正されたことにより防火設備定期報告が新設されました。これら両検査の違いや関係性について、注意点もまじえ解説します。

消防用設備等定期点検制度

点検の根拠

消防用設備等および特殊消防用設備等は、いつ火災が発生しても確実に機能を発揮し、火災による被害を抑制または軽減するものでなければなりません。このため、消防法第17条3の3において、消防用設備または特殊消防用設備等を定期的に点検し、その結果を消防長または消防署長に報告することが義務付けられています。
消防用設備等を設置する防火対象物の関係者(所有者・管理者)は、消防法の規定に基づき、設置された消防用設備等を点検し、その結果を報告する義務があります。報告は各建物を管轄する消防署または出張所へ提出しなければなりません。

点検の種類と期間

【機器点検】
消防用設備等の種類に応じ、消防用設備等の適正な配置・損傷・機能について告示に定める基準に従い、外観または簡易な操作により確認することをいいます(6カ月に1回)。

【総合点検】
告示に定める基準に従い、消防用設備等の全部または一部を作動させ、総合的な機能を確認することをいいます(1年に1回)。

点検が必要な消防設備
出典:東京消防庁ウェブサイト「消防用設備等点検報告制度」より抜粋

上記のほか、自動火災報知設備、スプリンクラー設備、誘導灯などが消防法令に基づき設置されている建物は、点検・報告が必要となります。

防火設備定期報告制度

点検の根拠

平成25年に福岡市診療所での火災があり、死傷者が発生する被害が出ました。
これを受け、平成28年6月建築基準法の定期報告制度が強化されました。これまで特定建築物の定期調査報告で行なってきた調査項目のうち対象防火設備の閉鎖または作動については、特定建築物の調査項目から外し、新たに創設された「防火設備定期検査報告」に加えられました。報告先は特定行政庁(建築指導課等が窓口)です。

点検の種類と期間

【防火設備定期報告】
特定建築物定期調査報告の対象となる建築物および病院・診療所や高齢者・障害者等の就寝の用に供する用途が200㎡以上の建築物に設けられた防火設備のうち、随時閉鎖または作動できるもの(防火ダンパーを除く)が対象となっています。具体的には、火災時に煙や熱等を感知し閉鎖する防火扉や防火シャッター、耐火クロススクリーン、ドレンチャー等です(1年に1回)。

消防設備点検報告と防火設備定期報告の関係性

各検査および報告は別々の法律に基づき、また提出先も検査資格者も異なります。検査する対象は一見似通っていますが、消防設備点検では災害時における通報等に重きが置かれ、防火設備検査では避難に重きが置かれています。

消防設備点検報告と防火設備定期報告の関係性
出典:国土交通省「消防設備点検報告と防火設備定期報告における注意点」

 

消防設備点検報告と防火設備定期報告における注意点

検査対象が異なる両検査ですが、システムとして連動している設備も多く、各報告には注意が必要です。よく問題になるのが、改装等で防火区画の変更が生じた場合やスプリンクラー等の設備を追加した場合です。このような変更によって既存シャッターや防火扉の使用が必要なくなった場合、消防署の立ち会いのもと使用中止を確認し、その結果を特定行政庁へ報告する必要があります。また、その記録をしっかり残しておくことも重要です。施設担当者が変わり、当時の経緯も不明で利用していない防火設備があり、行政側もそれを把握していないなどといったケースをよく見かけます。何かあった際、明確に説明できるよう両検査を適切に行うこと、状況を把握しておくことが、施設所有者および管理者に求められています。

ビューローベリタスでは、建築基準法第12条定期報告業務、防災・消防点検報告業務、電気保安業務等の法定検査をワンストップで実施しており、建築物等の維持保全における法令適合性チェックの負担を軽減いたします。お気軽にご用命ください。


インサービス検査事業本部  半澤 聖一

 


 

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