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風力発電

ウィンドファーム認証のご紹介

1. 概要

前回12月のBusiness Visonでは、ビューローベリタスが新たに開始した風力発電事業のサービス全体の概要について説明しました。今回は同事業サービスにおけるウィンドファーム認証(陸上)をより詳しくご案内します。 ウィンドファーム認証(陸上)の目的は、型式認証された「風車(支持構造物含む)」の設計が、外部条件および電気事業法に基づく要求事項に適合しているかどうかを評価することです。

2. ウィンドファーム認証(陸上)の構成モジュールおよび引用規格

(1) 構成モジュール 

型式認証された風車にかかわるウィンドファーム認証(陸上)は、次のモジュールで構成されます。

ウインドファーム認証(陸上)の構成モジュール

(a) サイト条件評価

適切なレベルの安全性と信頼性を確保するために、設計に関連するサイト固有の外部条件とパラメータを考慮しなくてはなりません。
外部条件は、適切な確率レベルを考慮して構造に最も厳しくなるような条件を指定する必要があります。サイト条件評価は、サイト固有の観測値に基づく実施でも許容範囲として認められます。一般に、サイト固有の観測値は、近隣地点における長期観測データと、相関関係を評価します。サイト固有の観測値の取得期間は、信頼できるデータを得るために十分な期間( 1年以上)が必要です。

(b) 設計基準評価

設計基準評価の目的は、設計基準が正しく文書化され、安全な設計およびプロジェクト遂行のために十分なものとなっているかを審査することです。設計基準には、①サイト条件 ②設計手法および原理 ③適用基準および規格 ④風車の型式(主要仕様書または型式認証書で標準的仕様から変更点が明示されたもの) ⑤支持構造物の仕様が含まれます。

(c) 全体荷重解析

全体荷重解析の目的は、ロータ・ナセル・アセンブリ(RNA)に加え、支持構造物および支持地盤を含む風車構造全体へのサイト固有の荷重および荷重の影響が、設計基準に適合するように算定されているかどうかを評価することです。

(d) 風車(RNA)設計評価

サイト条件に対する風車の構造的な健全性は、全体荷重解析によるサイト固有の荷重を、型式認証で用いられた設計荷重と比較することにより示されます。
風車の型式認証書には記載されていない、新規の部品、改良されたまたは補強された部品、および新規または改良されたシステムがある場合、該当する部品およびシステムは型式認証に対する要求基準にも適合する必要があります。

(e) 支持構造物設計評価

特性サイト向け支持構造物(タワーおよび基礎)の設計は、以下に示す省令および指針に適合していることが必要です。

  • 発電用風力設備に関する技術基準を定める省令(経済産業省 平成九年三月二十七日通商産業省令第五十三号、最終改正:平成二一年一二月一八日経済産業省令第六九号)
  • 風力発電設備支持物構造設計指針・同解説[2010年版]

(2) 引用規格

ウィンドファーム認証(陸上)においては、以下の引用規格および委員会判断により評価を行います。

  • JIS C 1400-1:2017 風力発電システム 第1部 : 設計要件
  • JIS C 1400-12-1:2010 風車 第12-1部 : 発電用風車の性能試験方法
  • JIS C 1400-24:2014 風車 第24部 : 雷保護
  • 土木学会 風力発電設備支持物構造設計指針・同解説 2010年版

3. まとめ

ビューローベリタスは、本申請の前に「事前相談」を行いますので、申請内容や申請資料についてご不明点がありましたら遠慮なくご相談ください。
次号でも、当社における風力発電事業における各種サービスの詳細情報をお知らせします。

産業事業本部

 


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