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火災報知器

防火設備点検の重要性 

2017-12-11

建築基準法が改正され、新たに防火設備についても定期検査・報告が必要になりました。
総務省消防庁より毎年発行される消防白書には、火災の状況と最近の動向が報告されております。消防白書のデータから見た防火設備検査の重要性をお伝えします。

平成28年度版 消防白書より

(1) 平成27年度の火災件数

平成28年度版消防白書によれば、平成27年度中の火災件数は3万9111件、1日当たり107件の火災が発生したことになります。中でも建物火災が全火災の56.8%と、高い比率を占めています。四季別では火気を使用する機会の多い冬季から春季にかけての出火件数が最も多く、57.7%となっています。

(2) 火災による死者の状況

平成27年度中の火災による死者数は1563人でした(表1)。そのうち放火自殺者、放火自殺の巻き添えとなった者および放火殺人による死者を除いた死者数は1204人となり、前年1262人に比べ58人(4.6%)減少しています。平成17年以降10年間、火災による死者数は減少傾向にあり、平成27年度は10年前の71.2%になりました。

表1:火災による死傷者の推移(平成28年度消防白書 P43第1-1-3図より)
火災による死傷者の推移

(3) 火災による経過別死者発生状況

死亡者の経過別では、平成27年度中の放火自殺者等を除いた火災による死者数1204人のうち、「逃げ遅れ」が591人で、半数近い49.1%を占めています(表2)。

表2:火災による経過別死者発生状況(平成28年度消防白書より P45第1-1-6図より)
火災による経過別死者発生状況

このデータから、火災による死亡は逃げ遅れが最も大きな要因であることがわかります。火災発生をいち早く感知し、避難経路を確保するには防火設備が重要な役割を果たします。

防火設備点検を実施する背景

平成25年10月11日午前2時に発生した死者10名、負傷者5名を出した福岡診療所の火災において、防火扉の閉鎖用装置が温度ヒューズ型であったことや、無確認の増築部分に防火設備が設置されていなかった等の違反があったことを受け、建築基準法が改正され、建物の定期報告に防火設備定期検査が加えられました。
防火設備を正常に作動させることで、火災発生時に避難経路を確保し、前述の通り経過別の死亡原因で最も多い「逃げ遅れ」を防ぐことが主な目的です。
防火設備点検項目には防火扉、防火シャッター、耐火クロススクリーンの作動時間に関する検査があり、防火扉は90度の状態から閉まるまでの時間(表3)を、防火シャッターと耐火クロススクリーンは床から1mのところから閉まるまでの時間(表4)をそれぞれ計測します。避難に必要な時間を確保し、かつ延焼を防ぐために適切な時間が基準とされています。

表3:防火扉早見表
防火扉早見表

表4:防火シャッター早見表
防火シャッター早見表

ビューローベリタスの提案

消防法では、一定の用途、構造等を有する対象建物の管理者に対し、火災予防の専門知識を有する資格者による防火管理点検、防火対象物点検・消防設備点検の実施と、点検結果の消防機関への報告を義務付けています。
建築基準法でも適資格者による防火設備定期検査と特定行政庁への報告を義務付けており、平成28年6月施行より、順次検査と報告を行うこととしています。
ビューローベリタスでは防火設備点検を含めた既存建物の建築基準法12条法定点検、電気保安業務、消防設備点検などの検査業務を実施しており、ビルマネジメントを行う管理者様へ、より良い検査のご提案をさせていただきます。

  • 検査対象エリアは全国対応
  • トータル管理のバリュー価格
  • それぞれの有資格者が多数在籍しており、検査品質・安全をお届けします


ぜひお問い合わせください。

インサービス検査事業本部 丸瀬篤史

 

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