SCSA 認証(*1)および人工種苗JAS(人工種苗養殖産品)
パンフレットダウンロード
「Reduce Your Risks in the Food Industry」
(*1) SCSA:Seedlings Council for Sustainable Aquaculture
背景
世界的な所得向上と人口増加による水産物の需要増に伴い水産資源の減少が顕著になっており、日本ではこれを養殖業が支えてきました。
しかし、天然資源から種苗(稚魚)を漁獲して大きく育てる方式では資源管理が必要となります。
例えば、ウナギのように種苗が天然採捕の場合、養殖であっても非常に大きな資源枯渇の原因になっているとの指摘もされています。
海外では多くの消費者がそれを認識し、小売業は差別化のために「持続可能であることを示す認証商品」でないと取り扱わなくなってきているため、この「持続可能であることを示す認証商品」であることに対する要求が日本から水産物を輸出する際の大きなハードルとなっています。
世界市場に対応するためには、持続可能な養殖業の構築と「持続可能であることを示す認証」を確立して認証商品を増やすことが必要です。
また、このような持続可能な取り組みは、限りある海の資源を守るというSDGsの目標にも合致しています。
人工種苗養殖の重要性
養殖でも種苗を過度に天然に依存すると資源量に負の影響を及ぼします。
そのため持続可能な養殖業を構築する上で「種苗確保が資源枯渇を招かないこと」が重要であり、種苗が「人工種苗」(*2)、すなわち「必要な分の種苗を人間の手で生み出すこと」は持続可能性の最重要条件です。
(*2) 人工種苗=養殖または漁獲された親から人工的に生産された幼生や稚魚など。
ソリューション
これらの課題の解決への支援を目的として、ビューローベリタスは「SCSA認証(持続可能な水産養殖のための種苗認証審査)」および「人工種苗JAS(人工種苗養殖産品)」をご提案します。
これらの認証審査は、持続可能な水産養殖のための種苗に関わる組織(種苗業者・養殖業者、加工・流通業者等)に対して、飼育管理・環境配慮・飼/餌料・食品安全・労働環境・社会経済、そして人工種苗製品をトレーサビリティの観点から審査を行います。
人工種苗を、「持続可能性のための技術」と肯定し、そこを世界中の消費者に示すことで、産業全体の成長に繋がります。
SCSA認証と人工種苗JASの審査の特徴
- SCSAは日本の人工種苗を使った養殖業が持続可能であることに加え、日本の養殖技術が世界に誇るものであることを証明するために作られた認証制度です。
- JASaff(農林水産消費安全技術センター:FAMIC本部内の認定センター)が認定機関であり、SCSA協議会(NPO法人持続可能な水産養殖のための種苗認証協議会)がスキームオーナーで、ビューローベリタスはSCSA審査の認証機関として登録されています。
- SCSA認証には二通りの認証(1.人口種苗を使った「種苗・養殖認証」、2.トレーサビリティCoC認証)があり、認証製品のロゴマークが貼られます。
- 人工種苗JAS認証審査との複合審査により効率的な審査も可能です。
SCSA認証 | 人工種苗JAS | |
認証パターン | 人工種苗を使った種苗・養殖認証 トレーサビリティCoC認証 | 人工種苗生産者、養殖業者、加工業者 (以上、生産行程管理者) 小分け業者 |
審査サイクル | 1年 (認証有効期間は5年) | 1年 (有効期限の考え方なし) |
認証の特徴 | 人工種苗を使った養殖業の持続可能性および日本の養殖技術が世界に誇るものであることを証明するために作られた認証制度 | 今後国内外での認知度が高まることが期待される認証制度 |
認証マーク |
|
|
近年のオリンピックの納入製品においては「持続可能性のある認証」製品が調達条件になっています。
今後スポーツイベントに留まらず持続可能性を求める海外の消費者や国内消費者へも人工種苗の価値に注目が集まり、「持続可能性のある認証」取得の拡大が見込まれます。
図:SCSA「有路 昌彦 認証制度運用開始記者発表会 2017/12/7」より抜粋
ビューローベリタスが選ばれる理由
ビューローベリタス(本社フランス・パリ 創業1828年)は、世界140ヶ国で、品質、健康・安全、環境および社会的責任分野における適合性評価サービスを提供する、世界最大級の民間検査・認証機関です。
食品安全マネジメントシステムの先進地域である欧州で、認証機関のリーダーとして蓄積したノウハウを日本でも活かし、お客様の「食の安全」への取り組みをサポートしてまいりました。
今後も、食品関連業界の皆様に「経済価値につながる、リスク低減実現を支援するサービス」をお届けしてまいります。
SCSA 認証および人工種苗JAS~お問い合わせ
ビューローベリタスジャパン株式会社
システム認証事業本部
〒231-0021 神奈川県横浜市中区日本大通18番地 KRCビル8階【MAP】
E-mail:cersus.yok@bureauveritas.com FAX:045-641-4330