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溶接

Indian Boiler Regulation 1950(IBR 1950)に基づく溶接士認定の概要

インド向けのボイラ本体および部品の溶接は、IBR1950に基づき認定された溶接士が行う必要があります。インドボイラ法(The INDIA BOILER ACT 1923)によると、IBR1950溶接士の認定業務は、インド中央ボイラ委員会(Central Boilers Board/CBB)に登録されたCompetent Authorityが行うよう規定されています。ビューローベリタスはCBBに登録したCompetent Authorityですので、インド国内およびインド国外のすべての領域でIBR1950溶接士の認定が可能です。
今回はIBR溶接士認定の概要について紹介します。

1. IBR溶接士認定の申請

IBR溶接士認定の申請時、下記要件を確認します。

(1) 初期IBR 溶接士の認定要件

IBR溶接士認定に申し込む年齢条件と溶接経験は下記を満たす必要があります。

(a) 18歳以上
(b) 溶接経験1年以上

(2) IBR溶接士認定の提出図書

IBR溶接士認定を受けるため、申請者はビューローベリタスへ下記図書を事前提出する必要があります。

(a) 溶接認定要領書 (下記内容を含む)
- 溶接方法
- 母材、溶接材料
- 溶接姿勢
- 試験体
- 試験片明細
- 試験方法等

(b) WPSとPQR

(c) 配管図

(d) 溶接士リスト等

2. IBR 溶接士資格認定試験

(1) 筆記試験

筆記試験問題はビューローベリタスが出題し、合格点60%以上が必要です。

(2) 実技試験

筆記試験に合格後、実技試験を行います。実技の合格点は75%以上が必要です。実技試験のプロセスは下記のとおりです。
- 材料確認(母材、溶接材)
- 溶接立ち合い
- 溶接後外観検査
- 試験片の採取と打刻
- NDT(通常RT実施)
- 曲げ試験
- マクロ試験

(3) 最終図書レビュー

正式認定する前に、下記図書の最終レビューを行います。
- IBR溶接者認定要領書(最終版)
- WPS/PQR
- Joint Detail (要領書に含めてよい)
- 配管図
- 母材および溶接材ミルシート
- Joint Dimensions Record (溶接施工記録に含めてよい)
- 溶接施工記録 (ビューローベリタス立ち合い分)
- 外観検査記録 (ビューローベリタス立ち合い分)
- RT Film およびRT Record
- RT検査員資格
- PWHT 記録(WPSに要求される場合)
- 試験片一覧表(溶接士氏名、溶接方法、溶接姿勢、材料規格、TP種類(曲げ、Macro等)、TP No.等を記載したもの)
- 曲げ試験記録(ビューローベリタス立ち合い分)
- 写真付きのマクロ試験記録(ビューローベリタス立ち合い分)
- 測定器校正記録

3. 資格認定

2項のすべての試験結果に合格後、IBR Form XII (IBR溶接士認定試験記録)および IBR Form XIII(IBR溶接 士認定証明書)を発行します。 IBR Form XIIIの有効期限は2年です。

4. 認定更新

IBR溶接士認定更新には、認定有効期限の2か月前にビューローベリタスに申し込む必要があります。
認定の更新は下記2つの方法のいずれかになります。

(a) 基本的に更新試験を受けて合格すること。
(b) 書類審査で更新可能です。下記図書をビューローベリタスに提出し、継続的な溶接実績を確認できた場合は、認定期間の延長が認められます。
- 溶接図面
- WPS/PQR
- 3か月ごとの溶接施工記録(認定溶接方法、認定母材と同じもの)
- RTまたはUT記録
- 有効なIBR Form XIII
- 初回認定時のIBR Form XII

5. まとめ

IBR溶接士認定試験は、IBR1950 のCHAPTER XIIIの要求を満たす必要があります。ASMEの溶接認定に相当するものではないことにご注意ください。
産業事業本部ではIBR溶接士認定業務を含め、IBR全般の検査に対応しております。
ご用命の際は、お気軽にご相談ください。

産業事業本部 黄 永剛

 


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