Press release

JAXA 「革新的衛星技術実証3号機」に搭載予定の展開型5G対応
フェーズドアレー無線機向け実験試験局の登録点検を実施

2022-01-21

2021年10月6日、ビューローベリタス消費財検査部門スマートワールド事業部は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)「革新的衛星技術実証3号機」に搭載予定の実証テーマ「Society 5.0(*)に向けた発電・アンテナ機能を有する軽量膜展開構造物の実証」(提案代表・サカセ・アドテック株式会社)の中で実験が実施される、展開型5G対応フェーズドアレー無線機向け実験試験局の登録点検を実施しました。

展開型5G対応フェーズドアレー無線機は、東京工業大学に所属する電気電子分野を専門とする岡田健一教授・白根篤史助教授らが開発したミリ波帯フェーズドアレー無線機のビームフォーミング技術と、機械分野を専門とする坂本啓准教授が開発した超小型衛星(3Uキューブサット)OrigamiSat-1に搭載の膜展開技術を融合して開発された、5Gのミリ波帯に対応する人工衛星技術です。小型衛星による大容量通信・高速通信に向け、折り紙のように折り畳むことができ、膜面宇宙構造物上に薄型デバイスを貼付けし配線する「膜展開技術」、いわゆる「折り紙技術」を活用してアンテナの大口径化かつ軽量化・高収納化を図っています。アレーアンテナを平らでない膜上に設置し、電波が放射する方向を制御し特定の方向へ集中させるビームフォーミング技術により、非平面を補償します。
「第5世代通信ミリ波アンテナ」ミッションと呼ばれる本実験では、ビームフォーミング技術を宇宙環境において実証することを目的に、今回開設する実験試験局を利用してミリ波周波数帯24GHz帯の信号でビームフォーミングを行い、電気的に非平面を補償し、衛星本体と膜面アンテナ間の無線通信の試験を実施します。この技術が実現すれば、小型衛星にも大型アンテナを搭載でき、通信の高速化・大容量化・距離増大が可能となり、宇宙での小型衛星を用いたインターネット網の構築の実現に一歩近づくと期待されています。

ビューローベリタス消費財検査部門長 武井忠庸は、「5Gには、私たちスマートワールド事業部も登録証明機関として電波法認証の観点から取り組んでいます。そしてスマート社会は事業部名が表すとおり、私たちが目指すビジョンであり、今回、その実現に寄与する5G対応フェーズドアレー無線機向け実験試験局の登録点検に自社の知見を活かすことができ、大変光栄です。」と語っています。

(*) Society 5.0:日本政府が提唱する未来社会のコンセプト。内閣府の『第5期科学技術基本計画』で「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」と定義されている。

5G対応フェーズドアレー無線機(JAXAにて2021年10月ビューローベリタスジャパン撮影)
5G対応フェーズドアレー無線機(JAXAにて2021年10月ビューローベリタスジャパン撮影)

本登録点検に関するお問い合わせ

ビューローベリタスジャパン株式会社 消費財検査部門 スマートワールド事業部
〒224-0033 横浜市都筑区茅ヶ崎東4-5-17
TEL:045-949-6020 FAX:045-942-3200
お問い合わせフォーム

本リリースについてのお問い合わせ(雑誌・新聞などメディア関係の方)

ビューローベリタスジャパン株式会社 マーケティング部
TEL:045-651-5508 FAX:045-641-8491

消費財検査部門 スマートワールド事業部