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現在、アメリカ、ヨーロッパなど主要な国々では交通事故を未然に防ぐ交通システムの確立と自動運転の普及を目指し、車とさまざまなものをつなぐ(コネクテッド)通信技術、V2X(Vehicle to Everything)の導入が進められています。V2Xの活用が想定されるユースケースには、交通管制、隊列走行(CACC)、ダイナミックマップなど自動運転に欠かせないものが多数あります。

V2X(Vehicle to Everything):車とさまざまなモノをつなぐ通信技術

V2Xの認証

V2Xの認証はあらゆる地域のすべての交差点、自動車、そして多くの機器との相互運用可能なV2X技術を展開するとともに、以下を目的としてV2X機器に対し検証を行います。

  • 技術基準の準拠
  • 技術基準解釈の統一化
  • 試験方法の統一化
  • V2V、V2I、V2PなどV2Xすべてを網羅する相互運用性
  • セキュリティ要件の準拠

米国運輸省(USDOT)のコネクテッドカーパイロット開発プログラム(Connected Vehicle Pilot Deployment Program)を支援するために開発されたOmniAir認証は、無線機能を搭載した車載機器がIEEEとSAE 通信規格に準拠しているかどうかを検証するものです。OmniAir認証を受けることで機器メーカーは持続可能 なセキュリティと信頼性の証明を獲得できます。

ビューローベリタスアメリカはOmniAir Consortium®に認定を受けた最初のOmniAir認定DSRC試験機関(OmniAir Authorized Test Laboratory:OATL)として以下の実績があります。

  • 2018年5月、Commsignia社製のスマートシティオンボードユニット(車載機)に対しOmniAirのコネクテッドカー認証プログラムのもと世界初のV2X試験機器の試験を実施
  • 2018年11月、シーメンスモビリティ社製のSitrafic ESCoS RSUに対しRSU(路側機)で最初のOmniAir V2X認証試験を実施

また2019年2月にアジア初のOmniAir認定試験機関として認定を受けたビューローベリタス韓国は韓国政府出資のITS韓国から委託を受けたC-ITSサービス認証を展開中であり、2018年OmniAir ConsortiumとITS韓国が、V2Xの試験と認証のプログラムの共同開発に合意したことを受け、同サービスのさらなる拡大を見込んでいます。

ビューローベリタスアメリカのリトルトン・アーバイン・ミルピタスの試験所では下記サービスを提供しています。

リトルトン・アーバイン・ミルピタス試験所での提供サービス

2019年6月ビューローベリタスアメリカ主催でOmniAir ConsortiumのC-V2X認証ワークショップが開催されました。ビューローベリタスアメリカのミリピタスにある試験所を会場に行われた同ワークショップではクアルコムから複数のスピーカーを招聘し、C-V2Xの市場動向や技術的なポイントをプレゼンテーションいただいたほか、OmniAir Consortiumのメンバーからはテストプランとテスト仕様の草案が発表されています。
ワークショップを皮切りにC-V2X認証プログラムの方針とテスト仕様の策定作業が今後本格的に始動する見込みです。

OmniAir Consortiumについて

OMNIAIR CONSORTIUMOmniAir Consortiumは輸送技術の相互運用性と認証を推進することを目的として設立されました。自動車メーカー、デバイスメーカー、試験所、測定機器メーカー/ソフトウェアベンダー、研究機関などさまざまなメンバーから構成され、各種試験とプログラムを通じ認証サービスを展開しています。