eCall/ERA-GLONASS試験・認証
より安全な道路交通の実現を目指し、自動車事故発生時に最寄りの緊急通報センターへ自動で通報を行う 自動緊急通報システムの導入が世界的に進められています。乗員が意識を喪失し救助を依頼できないような場合でも、緊急通報センターを介してその車の位置データや車両情報を警察や消防へ自動で送信し、事故対応を迅速化することが目的です。
車載センサーが重大事故を検知すると事故車両の車載システムが自動で携帯ネットワークを利用して緊急通報番号に電話をかけ、緊急通報センターへ車両番号・車種・乗員数などの車両情報やGNSS(測位衛星)が取得した事故現場の位置情報を送信。緊急通報センターが救急センターや消防、警察に救援活動を要請します。
eCallとは
自動緊急通報システムは欧州連合(EU)ではeCallと呼ばれ、2018年4月1日以降、新型車(乗用車、商用車)への搭載が義務化されています。
eCallには以下EU規制、UN規制の法規に則した試験・認証があります。
EU2017/79
- eCallシステム耐性チェック(重大事故を想定)
- 車両での衝撃試験評価
- 音声機器の耐破壊性
- 第三者サービス(TPS)とeCallの共存
- 自動トリガー(各種センサーによる)
- eCallシステムと各種位置情報サービス・機器との互換性
- 車載システム(IVS)の自己診断
- プライバシーとデータ保護
UN-R144
- 電磁両立性(UN-R10)
- 位置測定
- PLMN(公衆携帯電話網)へのアクセスの手段
- 情報と警告信号
- 電源の性能
- 機械的衝撃耐性
- 車両の衝撃(UN-R94、UN-R95)
- ハンズフリーオーディオの性能(ITU-T P.1140)
- 緊急電話システム制御
ビューローベリタスグループの7layersドイツはドイツ連邦運輸局(KBA)よりEU2017/79に準拠した試験・認証を行うテクニカルサービス事業者として認定されています。
また以下のビューローベリタスグループのグループ会社2社は国連よりテクニカルサービス事業者として認定されています。
- ドイツ(E1):
Bureau Veritas CPS Germany GmbH European Compliance Laboratory - フランス(E2), アイルランド(E24), キプロス(E49):
Laboratoire Central des Industries Electriques - LCIE Bureau Veritas
ERA-GLONASSとは
ロシアではERA-GLONASSという自動緊急通報システムが2017年1月以降、 新型車(乗用車、商用車)への搭載が義務付けられています。
ERA-GLONASSでは技術規則TR(Technical Regulation)に則した試験・ 認証を受ける必要があり、規格GOSTの以下の要件への適合が求められます。
- 交通事故時の緊急通報サービスへの通報機器・システムと緊急対応システムのインフラ間のデータ交換プロトコル
- 測位衛星システム 交通事故緊急通報システム 車載機器・システム 一般事項
- 緊急通報サービスへの通報機器・システムについての電磁両立性、耐候性および機械的抵抗の試験方法
- 緊急通報サービスへの通報機器・システムの機能とデータ交換プロトコルの試験方法
- 緊急通報サービスへの通報機器・システムのワイヤレスモジュールの試験方法
- 緊急通報サービスへの通報機器・システムのナビゲーションモジュールの試験方法
- 緊急通報サービスへの通報機器・システムの運転手席に設置されたラウドスピーカーの通信の品質の試験方法
- 緊急通報サービスへの通報機器・システムの事故発生の判断に関する試験方法
- 車両横転時の緊急通報サービスへの通報機器・システムの自動起動の試験方法
ビューローベリタスグループのビューローベリタスVEO(中国)は、ベラルーシのERA-GLONASS管轄当局より認定機関として認定されており、従来ロシアで行う必要のあったERA-GLONASSの試験を中国で実施できます。
ビューローベリタスが提供するERA-GLONASS試験・認証サービスのメリット
ビューローベリタスではお客様の製品へのeCall、ERA-GLONASSの事前試験(プリテスト)も行なっております。詳細はお問い合わせください。