カリフォルニア州が食品包材と調理器具のPFAS規制法を承認

2021-12-03

021年10月5日、カリフォルニア州知事が食品包材と調理器具のパーフルオロアルキル化合物とポリフルオロアルキル化合物（PFAS）規制法案を承認しました。
（法案名：Assembly Bill No. 1200: An act to add Chapter 15（commencing with Section 109000）to Part 3 of Division 104 of the Health and Safety Code, relating to product safety.）

これは、法令番号1200「食品包材と調理器具の危険化学物質（Chemicals of Concern in Food Packaging and Cookware）」に、新しく第15章としてPFASを追加するもので、新規追加部分は２つのパートで構成されています。

第1条： PFASを含む植物由来の食品包材

2023年1月1日から、規定のパーフルオロアルキル化合物とポリフルオロアルキル化合物（PFAS）を含む食品包材は州内で流通・販売することができなくなるため、毒性が最低限度の代替物質に置き換える必要があります。

食品包材（Food packaging）：食品・食品材料・飲料を包含し、提供・貯蔵・運搬・保護、または販売することを意図した非耐久性パッケージ・梱包部品、または食品提供用具。基本的に紙・厚紙・その他の素材で構成され、元来植物繊維から作られたもの。食品・飲料容器やテイクアウト用食品容器・食品用個包装箱・台紙・包装紙・盛り皿・食事用器具・ストロー・フードボックス・使い捨ての皿・ボウル・トレーなど。
パーフルオロアルキル化合物とポリフルオロアルキル化合物（PFAS）：
フッ素化有機化学物質の1種で、少なくとも１つの完全にフッ素化された炭素分子をもつ。
パーフルオロアルキル化合物とポリフルオロアルキル化合物（PFAS）が、次のうちのいずれかに該当する場合は、本規定が適用される。
a．製造者が、製品に機能性や技術的効果を与えるために意図的に製品に添加したPFAS。意図的に添加された化学物質のPFAS成分、および添加された化学物質の意図的な分解生成物であり、製品に機能的または技術的効果のあるPFASを含む。
b．製品または製品コンポーネント中に、全有機フッ素として100ppm以上のPFASを含む。

第2条：調理器具の化学情報開示

カリフォルニア州で販売される、食品・食材または飲料に接する調理器具の製造者は、製品のハンドル部分その他の表面に、指定された化学物質が意図的に1つ以上含まれている場合、2023年1月1日以降、当該調理器具について以下の内容をウェブサイトに掲載しなければなりません。

調理器具に含まれるすべての指定化学物質名
調理器具に含まれる化学物質が掲載された指定リストを有害物質管理局が編集する際に参照した信頼できる出典の名称（1つまたは複数）
細目（b）に従って特定された信頼できる1つ以上のリストが掲載されたウェブサイトへのリンク

2024年1月1日以降、製造者は製品ラベルにそれらの化学物質の存在を記載する必要があります。製品ラベルに意図的に添加された化学物質を表示する際は、英語とスペイン語の両方で表示し、”This product contains”の文言から始まって、化学物質名を列記したあと、”For more information about chemicals in this product, visit,”に続けて、次の2つの内容を表示しなければなりません。

109012項で要求されるすべての情報を掲載したウェブページのURL
109012項で要求されるすべての情報を掲載したウェブページを保存するためのQRコードまたはその他の機械で読み取り可能なコード

必要なステートメントは、消費者（オンライン販売を含む）に見える状態で読みやすいものでなければなりません。

次の両方を満たす調理器具は、上記の要件が免除されます。

調理器具の表面積が、最小で2平方インチの製品ラベルに適合できないもの
製品に関する情報が記載されたタグ、またはその他の添付物が調理器具に取り付けられている場合

製品に含まれる化学物質が指定リストに掲載された化学物質グループまたはクラスに属している場合、2023年1月1日以降は調理器具に関するウェブサイト上で、2024年1月1日以降は調理器具の製品パッケージ上で、製造業者が調理器具に特定の化学物質が含まれていないと表示することはできません。ただし該当の化学物質が意図的に調理器具に添加されていないケースを除きます。

カリフォルニア州ウェブサイト（英語）：
Assembly Bill No. 1200