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工場・サプライヤーにおける社会的責任監査の注意点

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■ 社会的責任監査の背景 〜社会から要求されています〜-

サプライチェーン全体で、法令遵守、倫理的観点からも「正しいビジネスをしていること」がステークホルダーから求められています。
工場・サプライヤーは、取引先から要求されるから監査を受けるのではなく、自らが、法令遵守・倫理的観点から「正しいビジネスをしていること」を取引先や消費者に対して証明する手段のひとつとして、第三者である監査機関による監査を受け、現状を知り、どう改善していくかを考え、実行することが求められています。

■ 社会的責任監査の活用-

(1) 現状を知る

  • 国内外、第三者から求められている基準を知る
  • 労働時間・賃金・安全・環境等、どこに課題があるのかを知る
  • 関連する法律をきちんと理解しているか確認する

(2) 課題の優先順位を明らかにする

  • 取引先の要求と工場としての優先順位を検討する

(3) 各課題について具体的な改善計画を作成する

  • 責任者を選定する
  • 真の原因を明らかにする
  • いつまでに、誰が、何を、どうするかを明確にする

(4) 改善計画の進捗状況を定期的に確認する

  • 計画に沿って改善が進んでいるか、定期的に確認する
  • 改善完了まで記録を残し、社内および取引先に定期的に報告・共有する

(5) 完了後の定期確認を実施する

  • 改善したことが元に戻ってしまっていないか、定期的に確認する仕組みづくりをする
  • 監査時に挙げられた点だけではなく、自分たちが自ら改善すべき点を見つけ、改善していく仕組みをつくる

■ 日本の社会的責任監査で指摘される、よくある課題-

(1) 労務関連

  • 長時間労働が慢性化している
  • 残業手当がきちんと支払われていない
  • 有給休暇を付与していない、取得させていない
  • 最低賃金が守られていない(地域別最低賃金、業種別最低賃金)

(2) 労働安全関連

  • 避難経路が確保されていない、非常口が施錠されている
  • 騒音に対する対策がされていない、化学薬品の取り扱いが適切でない
  • 消防設備に不良・不備がある
  • 外国人労働者に対して、本人がわかる言語で安全教育をしていない、避難経路の説明をしていない

■ 課題に対する対策-

求められているのは、トップのコミットメント と 体制づくり

→ 自分たちで意識を持つ、知識を持つ ことです。

たとえば、

  • 労働基準法を正しく理解し、遵守していますか?
  • 労働安全衛生法を正しく理解し、遵守していますか?
  • 厚生労働省のウェブサイトはご存知ですか?
  • 特定最低賃金や地域別最低賃金は定期的に更新されていることをご存知ですか?
  • 「働き方改革」を推進するための法律が施行されるのをご存知ですか?
  • 外国人技能実習生についての正しい知識を持っていますか?
  • 労働基準法、労働安全衛生法を遵守することはもちろんですが、制度をきちんと理解されていますか?
  • 規定した職種の業務範囲外の作業を行わせていることはありませんか?
  • 労働時間法制の見直し(労働基準法、労働安全衛生法の改正)について、きちんと理解していますか?

必要に応じて、各担当者が専門家に相談したり、積極的に社外セミナーや勉強会に参加して知識を増やし、社内にフィードバックしていくことで、従業員一人ひとりの意識が変わっていきます。

■ 労働時間法制の見直し-

労働時間法制の見直し(労働基準法、労働安全衛生法の改正)についてきちんと理解していますか? 施行期日は2019年4月1日です(中小企業への適用は1は2020年4月1日、4は2023年4月1日)。

  1. 残業時間の上限規制
  2. 勤務間インターバル制度の導入(努力義務)
  3. 年次有給休暇の取得義務
  4. 月60時間超過の残業の、割増賃金率引上げ
  5. 労働時間状況を客観的に把握
  6. フレックスタイム制の拡充
  7. 高度プロフェッショナル制度の創設
  8. 産業医・産業保健機能の強化

詳細は、厚生労働省提供の資料でご確認いただけます。

たとえば、「3. 年次有給休暇の取得義務」について、ご存知ですか?

有休休暇が年10日以上付与される労働者を対象として、年5日以上は有休休暇を取得しましょうという制度です。年5日の有休休暇を取得しない人は、使用者が時季指定をして取らせることが義務化されます。

(注意点)

  • 年10日以上付与される人が対象です。
  • 使用者は、労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し、把握することが義務付けられます。また、その管理簿は3年間保存しなければなりません。
  • 付与日から1年間に5日以上取得する必要があります。

詳細は厚生労働省の働き方改革関連法解説でご確認いただけます。


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