事例紹介

Case Study:東陽化成 成田工場(ISO22716)

東陽化成株式会社
東陽化成株式会社
(東京都世田谷区)

ISO9001の次へ

成田空港からほど近い場所に工場をもつ東陽化成は、OEM・ODMに特化した化粧品と医薬部外品メーカーだ。約3千種類もの原料を駆使して、液体・粉末・ペーストなどすべての形状、そしてスキンケアとメイクアップの両方の化粧品を製造できる体制を有するため、発注側にとっては扱いたい商品を一ヶ所で造れる貴重で効率的なOEM先である。
同社が、取引先からの要請に応じてISO9001を取得したのは2000年。以来、約20年間、ISO9001を指標にして品質管理への取り組みを続けてきた。
「ISO9001を取得する時は、要求事項に添って一からマニュアルづくりをしなくてはならず、本当に大変だった記憶があります」と言うのは増田幸夫工場長。
常務で生産部長の塚本恭一氏も「現場に即したマニュアルになっているかを、何度も現場のやり方と照らし合わせて確かめては修正することを繰り返しました」と、当時を振り返る。 こうして丁寧に作ったISO9001のマニュアルは名実ともに品質管理のバイブルとなり、同社の製品の品質を守り、向上させた。
そうしたISO9001への信頼もあり、2018年には「ISO9001はもうすっかりレールに乗ったから、そろそろ次のステップに上ったほうがいいのではないか?」という声が社内で聞かれるようになった。
さらに、まだ取引先からの強い取得要請はなかったものの、取引先の監査時の質問やチェック項目が、化粧品GMP(ISO22716)の基準で行われ始めていたことも、取得の機運を高めた。
成田工場
「こうなれば、おそらくそう遠くない将来に、取引先からISO22716の取得を催促されるだろうから、いっそ催促を受ける前に早く取得し、活用して期待に応えたほうがいいという判断でした」と塚本部長は言う。

ISO22716 - 5つのメリット

こうして始まったISO22716のマニュアルづくりでは、独自性を出すことに重きが置かれた。
初めてのことで無我夢中だったISO9001の時とは少し違い、「自分たちらしいマニュアル」「自分たちの現場に適合したマニュアル」を作ることに注力がなされたのである。
ISO9001の時からのコンビである増田幸夫工場長(左)と塚本恭一常務生産部長
その結果、取得時の審査は予想以上にスムーズに運んだ。それは約20年間、ISO9001による規定を順守し、PDCAを回しながら品質管理の維持と向上に取り組んできた成果だったともいえるだろう。
しかし一方で、その後の維持審査では深度のある指摘を受け、ISO22716が高度な規格であることを改めて認識したという。
現場からは最初は「ここまでやらないといけないのか?」という声もあがったが、「次第に指摘に応えて是正することで自分たちの力が上がるのだという認識になりつつあります」と増田工場長は言う。

 


他にも、取得のメリットを感じる局面は多々あるという。
まとめてみると、次のような点だ。

1.新規取引先の獲得

展示会に出展して新規の取引先を獲得しようとする時、ISO22716は「選ばれるOEMメーカー」になるための大きな指標になった。

2.化粧品業界以外との取引の安全性の担保

ISO9001のマネージメントシステムとISO22716(化粧品GMPの基準)のモノづくりのシステムの二枚看板があることにより、これから化粧品業界に参入する企業も安心して同社に委託できるようになった。

3.費用のかかる改善にも品質向上を見据えた投資が進んだ

審査により指摘されたことで作業環境などの品質に特化した設備投資に対する全社的意識が高まり、工場内における計画的な設備投資が積極的に行われるようになったことで職場環境の改善が進み、品質向上にもつながるようになった。

4.取引先からの信頼感アップ

取得の事実に加えて、監査時の対応力の向上によって取引先からの信頼感がアップした。そのことによる受注アップの可能性も高まる。

5.同業者とのコミュニケーション

ISO22716の取得を考えている同業者からの問い合わせを通してコミュニケーションの機会が増え、いろいろな情報交換が生まれた。

「これらのメリットを整理すると、やはり取得して良かったという結論になります」と、増田氏と塚本氏は声を揃える。

ヒット商品づくりを目指して

2つの認証取得を表す工場入り口の扉に貼られたステッカー
こうしたISO22716のメリットを生かしながら、今後、同社が目指すのは「ヒット商品づくり」だという。
「ISO22716をさらに活用して、お取引先と一緒に、お互いになくてはならない、そして消費者に喜ばれて売れ続けるヒット商品を誕生させたいと思っています。それによって製造ラインをより安定的に稼働させることができ、現場の負担を減らしながら、より高い品質の製品づくりが可能になるからです」と増田工場長。

細分化・多様化・高度化・複雑化・グローバル化・規制強化など、ますますハードルが上がることが予想される化粧品の世界。その中にあって、屈指の存在感と対応力のあるOEMメーカーとなり社会に貢献するという同社の理念を、ISO22716がしっかり支え、実現していくことを期待したい。

 

(2020年2月14日取材)

 


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