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自動車業界、100年に1度の大変革①

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皆さんは、自動車業界が今「100年に1度」と言われる変革期を迎えているのをご存知でしょうか。この100年に1度の大変革を起こす波は、「電動化」、「自動化」、「コネクテッド化」の3つだと言われています。今回は、第1の波、「電動化」についてお話をします。


1. 電動化とは何か-

130年以上もの間、自動車の動力は、内燃機関と言われるガソリンや軽油を燃料とした「エンジン」でした。しかし、今、この動力が「バッテリー+モーター」に徐々に置き換わろうとしています。この動力の変化を「電動化」と呼んでいます。
皆さんがよく聞く「EV」はElectric Vehicleの略であり、まさに自動車の電動化を意味しています。


2. なぜ電動化が必要か-

これまで、世界中の自動車メーカーや関連企業は、内燃機関の燃焼効率を上げ、実用には申し分のない高性能の自動車を開発、販売してきました。しかし、なぜ電動化が必要なのでしょうか。それにはいくつかの原因があります。

(1) 環境へのインパクト
電気自動車は、走行中にCO2や排気ガスを出さないため、環境にやさしいと言われています。中国やインドなど、大気汚染が深刻な問題になっている国では、電動化が一つの解決策と考えられています。
(2) 各国の規制強化
上記、環境のインパクトを抑えるため、各国が規制を強化しています。欧州では2021年以降の規制強化、中国ではすでに新エネルギー車政策が始まっており、各国が電動化へシフトしています。
(3) 産業としての国策
ディーゼルエンジンでの不正が問題になった欧州自動車メーカーは電動化で巻き返しを、自国に巨大市場がありながら内燃機関に強みを持たない中国自動車メーカーは産業育成を狙っています。両国にとって、自動車産業はまさに国策であり、規制と支援の両面で電動化を推し進めています。

3. 電動化への課題-

ここまでの話から、電動化は避けて通れない変革の様に思われますが、課題は無いのでしょうか。

(1) 走行可能距離
電池性能や容量の向上により徐々に走行可能距離は長くなっています。しかしながら、まだ遠距離ドライブには心もとないことも事実です。また、走行可能距離を補うための充電スタンドの不足や、その普及に必要な充電関連の国際基準(日本CHAdeMO規格と欧米コンボ規格)の統一化が困難であることがこの問題に拍車をかけています。
(2) バッテリーの量産体制
現在、EV用のバッテリーはリチウムイオン電池です。もし、急速に電動化が進めば、現在の体制では供給不足になると言われています。また、それによりバッテリーの価格上昇も招いています。
(3) 安全の担保
これまで、自動車の安全の担保となる試験規格は、エンジンを動力とする自動車向けに制定されてきました。
そのため、新しい技術であるEVには、まだ十分に対応できていません。

4. ビューローベリタスの取り組み-

EAW事業部では、2017年11月30日付で株式会社アイピーエス東海をグループ化し、自動車EMC試験サービスを開始することとなりました。
アイピーエス東海では、これまでのエンジンを動力とした自動車向けの車載機器EMC評価に加え、EV向け車載機器EMC評価への対応を進めています。
また、各機関と協力して新しい評価方法の策定にも積極的に取り組んでいます。

次回は、2つ目の波である「自動化」についてお話をする予定です。


消費財検査部門 EAW事業部  武井 忠庸


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