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サプライヤー食品安全監査の広がり


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日系のナショナルブランド食品製造メーカーや小売業大手が委託先やサプライヤーの食品安全監査を第三者に依頼し、実施することが増えてきました。
今回はこの動向についてお伝えします。


第三者による監査 増加の背景

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第三者により監査が増加している背景は、投資家、株主、ユーザー、その他の利害関係者へ対し、自社が食品安全に関する対策を講じていることを伝え、さらにその客観性を高めるためです。

従来、日系企業は社内に監査部門を持ち、自社で監査を実施してきましたが、この場合、第三者性は薄く、何かインシデントが起きた場合に説明責任がつかない体制でした。性善説で問題は起きないという考えが根底にありましたが、昨今日本でもデータ偽装や改ざんなど、第三者の目による監視の必要性は高まっています。
また、国内のサプライヤーは地理的に訪問、監査が行いやすいのに対し、海外のサプライヤーは取引開始時または問題が生じた場合のみ食品安全監査を実施しているケースが多く、これでは説明が付く十分な監査体制が取られているとは言えません。

社内で監査のための人員を抱えると固定費を増やすことになり、会社成長時の売上増に合わせた人材確保はコストの面で説明ができても、会社の売上が減少する際には、抱えた人員が重荷になることもあります。
その点、監査機能を外注すると、前述のような状況時には、人員と費用の調整がしやすいというメリットがあります。さらに、専門性の高い監査ができる人材を確保することは、採用や教育両面においても難しいため、この点においても監査機能の外部委託には利点があります。

外資系企業の多くは、外部に委託できる業務はなるべく外注し、社内の人材を自社の戦略部門や市場において比較優位を持つ部門に配置することがよくあります。
この方法は、下請けとして外注するというよりも、むしろ監査会社を戦略的なパートナーとして位置付け、さらに監査スキームの開発などを共同で実施します。その結果、コストを最適な状態に保ち、高い利益率を確保することにつながります。

さらに、世界基準のものさしで取引先を評価し、ベンチマークしたいという要求も増加しています。これはサプライヤーが持つリスクや、現状の食品安全運用レベルを専門家に評価してもらい、全体的なサプライヤーの食品安全運用レベルを高め、取引先を絞り込むことを考慮しています。
その基準としては、GFSI(グローバル フード セーフティー イニシアティブ)のグローバルマーケットプログラムの採用が増えています。


第三者による監査のメリット

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海外のサプライヤー監査を外部委託する最大のメリットは、現地の法律と慣習を理解した監査員が現地の言葉で監査ができることです。
工場の担当者に母国語で直接話ができ、手順や運用を確認できることは非常に重要です。日本語や英語ができる人材は限られており、微妙なニュアンスは母国語以外では上手く伝わらないため、現地の言葉で監査できることは有効です。
日本から監査にいく場合、その国の法律を十分把握していることは稀であり、法律の遵守が確認できないリスクが高まります。さらに現地の審査員が日本の法律や変更について熟知していないため、こちらから事前に情報を伝達しなければならないことも負担です。
費用面で見ると、国内から海外に監査に行く場合、航空券、宿泊費などの費用がかかり、現地1日の監査でも、往復の移動を含めて3日以上が必要になりますが、現地の監査員を利用すれば、交通費、宿泊費の削減が可能です。

国内の委託先工場を監査する場合は、社内の監査では厳しい指摘を出し辛い、いわば監査が形骸化することになり、リスクの特定や改善項目を要求し辛いという問題があります。
一方、第三者による監査は、公平、中立な立場で問題点やリスクを指摘することで、委託先工場にとっても改善のきっかけになります。監査の重点項目を事前に合意することで、それらをしっかり確認することができます。苦情や課題についても事前に情報を共有することで、その是正策の有効性を深堀することもできます。

このようなサプライヤー食品安全監査の要求に応えるために、ビューローベリタスは国内外で監査員の確保、プロジェクト体制の構築とベストプラクティスの共有を進めていきます。


システム認証事業本部 岡崎 久喜


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