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定期報告制度に関する法改正 〜改めて知りたい外壁全面打診〜


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定期報告制度は、建物での事故や火災、更には資格制度の見直しなど、何度かの大きな法改正を経て現在に至っています。平成20年には外壁の前面打診の実施、平成26年には天井脱落対策の強化、平成28年には防火設備の定期検査の新設と、今後も厳格化され、より専門的になってきます。


今回は、お問合せの多い平成20年4月1日施行された外壁全面打診について概略を説明致します。


外壁の全面打診調査とは

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建築基準法施行規則の改正 (2008年4月1日施行) により、定期調査報告における具体的な調査項目、調査方法、及び判定基準が「国土交通省告示第282号」に定められ、外壁の全面打診調査が義務付けられました。

図解:外壁の全面打診調査

- 国土交通省告示第282号(抜粋) -
建築物の定期調査報告における調査の項目、方法及び結果の判定基準並びに調査結果表を定める件

2
(い)

(ろ)

建築物の外部 外壁(11)外装仕上げ材等
調査項目
タイル、石貼り等(乾式工法によるものを除く。)、モルタル等の劣化状況及び損傷の状況
調査方法
開口隅部、水平打継部、斜壁部等のうち手の届く範囲をテストハンマーによる打診等により確認し、その他の部分は必要に応じて双眼鏡等を使用し目視により確認し、異常が認められた場合にあっては、落下により歩行者等に危害を加えるおそれの部分を全面的にテストハンマーによる打診等により確認する。ただし、竣工後、外壁改修後若しくは落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分の全面的なテストハンマーによる打診等を実施した後10年を超え、かつ3年以内に落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分を全面的にテストハンマーによる打診等により確認する(3年以内に外壁改修等が行われることが確実である場合又は別途歩行者等の安全を確保するための対策を講じている場合を除く)。


打診調査の対象になる外装材とは

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打診調査の対象になる外装材には、大きく3つの種類があります。
@ タイル貼り (PC・ALC版に貼られる場合や工場で打込まれる場合も含む)
A 石貼り (乾式工法によるものを除く)
B ラスモルタル (モルタル塗 一般的に20〜40mm)

これらの仕上げの場合、目視及び打診調査を行わなければなりません。クラックや浮きが認められる場合、仕上材の一部が落下し、歩行者等に危害を加える恐れが出てきます。


写真:外壁タイルの浮きに伴う剥落 写真:外壁タイルの深目地張りによる剥落

外壁タイルの浮きに伴う剥落

外壁タイルの深目地張りによる剥落

写真:斜面外壁の落下 写真:斜壁面タイルの浮き

斜面外壁の落下

斜壁面タイルの浮き

写真:外壁タイルの押し出し 写真:エフロレッセンス

外壁タイルの押し出し

エフロレッセンス

出典:一般社団法人 日本建築防災協会「特定建築物定期調査業務基準(2016年改訂版)」(抜粋)


築年数や外壁改修工事等による条件とは

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建物が竣工してから10年を超えているものについて
@ 外壁改修工事を10年を超えて行っていない
A 歩行者等に危害が加わる恐れのある部分の外壁全面打診調査を10年超えて行っていない

上記@、Aに該当する場合、3年以内に外壁の全面打診調査を行う必要があります。
※まだ築年数が浅く全面打診調査が必要な建物に該当していない場合でも、目視確認及び手の届く範囲の打診調査の結果、危険な箇所がある場合はその箇所の全面打診調査が必要になります。

以下、毎年と3年周期で定期調査が求められている建築物を例に、目視及び部分打診と落下により歩行者等に危害を加える部分についての全面打診等の間隔の一例を参考に示します。


目視及び部分打診と落下により歩行者等に危害を加える部分についての全面打診等の間隔の例

表:目視及び部分打診と落下により歩行者等に危害を加える部分についての全面打診等の間隔の例

凡例 ☆:定期調査(目視及び部分打診、ただし異常が認められた場合は全面打診)
     ★:定期調査(落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分についての全面打診等)
     ⇔:外壁改修

出典:一般社団法人 日本建築防災協会「特定建築物定期調査業務基準(2016年改訂版)」(抜粋)


12年目に全面打診が行われている場合、全面打診後10年目を超える24年目には全面打診が必要
13年目の外壁改修の予定が確実であれば、12年目での全面打診は不要。また、外壁改修後10年を超える24年目には全面打診が必要
11年目に全面打診が行われている場合、全面打診後10年を超える22年目には全面打診が必要
12年目の外壁改修の予定が確実であれば、11年目での全面打診は不要。また、外壁改修後10年を超える23年目には全面打診が必要

落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分とは

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当該壁面の前面かつ当該壁面高さの概ね2分の1の水平面内に、公道、不特定または多数の人が通行する私道、構内通路、広場を有するもの。
但し、壁面直下に鉄筋コンクリート造、鉄骨造等の強固な落下物防御施設(屋根、庇等)が設置され、または植込み等により、影響角が完全に遮られ、災害の危険がないと判断される部分を除くものとする。


図解:落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分

ビューローベリタスの提案

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今回は、外壁の全面打診について多く問合せのある基本的な部分について記載しました。
ビューローベリタスでは、外壁全面打診調査業務を含めた建築基準法第12条定期報告業務、防災・消防点検報告業務、電気保安業務等の法定検査をワンストップで実施しております。建築物等の維持保全における法令適合性チェックの負担を軽減致します。
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是非、お問い合わせください。


インサービス検査事業本部 伊藤 博之


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ビューローベリタスジャパン(株) インサービス検査事業本部
東京新橋事務所 TEL:0120-719-904
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