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建築物省エネ法の規制措置の対象となる建築物について


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平成28年11月30日に建築物省エネ法に関係する施行令等が公布され、規制措置の部分が平成29年4月1日に施行されることが決まりました。この公布された部分のうち、規制対象となる建築物の用途(非住宅)、床面積の算定方法及び適用除外建築物について説明します。


1.用語関連

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最初に、建築物省エネ法を理解する上で、重要な用語を確認します。

(1) 「特定建築物」 (建築物省エネ法第11条)

非住宅部分の床面積が2000u以上である建築物をいいます。 非住宅部分とは、政令第3条に定める住宅部分以外の部分のことを指します。


(2) 「住宅部分」 (建築物省エネ法第11条・政令第3条)

@ 居間、食事室、寝室その他の居住のために継続的に使用する室
A 台所、浴室、便所、洗面所、廊下、玄関、階段、物置その他これらに類する建築物の部分であって、居住者の専用に供するもの
B 集会室、娯楽室、浴室、便所、洗面所、廊下、玄関、階段、昇降機、倉庫、自動車車庫、自転車車庫、管理人室、機械室その他これらに類する建築物の部分であって、居住者の共用に供するもの(国交大臣が定めるものを除く)。
*Bの「国交大臣が定めるもの」とは、H28年国交告1376号で定められています。


(3) 「特定建築行為」 (建築物省エネ法第11条)

下記の@〜Bが該当します。
@ 特定建築物(非住宅部分の床面積が2,000u以上)の新築
A 特定建築物の増改築(増改築する部分のうち非住宅部分の床面積が300u以上のものに限る)。
B 増築後に特定建築物となる増築(増築する部分のうち非住宅部分の床面積が300u以上のものに限る)。


(4) 「特定増改築」 (建築物省エネ法第11条・政令第3条)

特定建築行為に該当する増築又は改築のうち、当該増築又は改築に係る部分(非住宅部分に限る)の床面積の合計の当該増築又は改築後の特定建築物(非住宅部分に限る)の延べ面積に対する割合が2分の1以内であるもの。
*よって、特定増改築に該当する場合は、省エネ適合性判定ではなく、届出となります。


2.対象となる床面積の算定について

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適合義務や届出対象となる規模の算定条件について説明します。
床面積の算定方法の基本的な考え方は建築基準法と同様ですが、適合義務や届出の対象となる規模かどうかの判断をする場合の床面積(2000uや300u)からは、一定の開放性を有する部分は除かれることになります。
(建築物省エネ法第11条及び政令第4条)
一定の開放条件とは、その部分の床面積に対する常時外気に開放された開口部の面積の合計の割合が1/20以上であれば当該床面積を除外して規模を算定することとなります。

図解:建築物省エネ法第11条及び政令第4条


3.適用除外となる建築物 (建築物省エネ法第18条・政令第7条)

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建築物の用途で対象外となるものについて説明します。注意していただきたいのは、建築物単位で用途等を判断しますので、建築物の一部に対象外部分があっても法第18条の適用除外にはなりません。
@ 自動車車庫、自転車駐車場、畜舎、堆肥舎、公共用歩廊その他これらに類する用途
A 観覧上、スケート場、水泳場、スポーツの練習場、神社、寺院その他これらに類する用途(壁を有しない等、高い開放性を有するものとして、国交大臣が定めるものに限る)
*Aの「国交大臣が定めるもの」とは、H28年国交告1327号に定められています。
(a) 壁を有しないこと
(b) 開放部分(内部に間仕切り等を有しない建築物の階又はその一部であって、その床面積に対する常時外気に開放された開口部の面積の合計の割合が1/20以上であることのみで構成される建築物であること

図解:建築物省エネ法第18条・政令第7条

B 文化保護法の規定により指定又は仮指定された建築物や伝統的建造物郡等
C 景観法の規定による景観重要建造物として指定された建築物
D 建築基準法第85条に規定する仮設建築物


4.規制措置の対象建築物

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以上の内容をふまえた上で、規制措置対象となる建築物をまとめると下記の表のようになります。


適合義務・届出の対象

根拠条文等 対象用途 建築行為等

適合義務(適合性判定)【11・12条】

非住宅

特定建築行為※1
(特定増改築を除く※2)

届出等【19条等】

住宅

床面積が300u以上の新築、増改築

非住宅

床面積が300u以上の新築、増改築(基準適合義務対象を除く)

※1 本文1.用語関連 (3)参照
※2 平成29年4月施行の際現に存する建築物については、「非住宅に係る増改築部分の床面積の合計」が「増改築後の特定建築物(非住宅部分に限る)に係る延べ面積」の1/2以下の場合をいう。
・適合義務や届出等の対象となる床面積の算定については、外気に対して高い開放性を有する部分を除いた部分の床面積となる。


出典:国土交通省ウェブサイト 建築物省エネ法の概要説明会 説明会テキスト


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