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カビ防止・予防プログラムについて


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本稿では、お客様あるいはサプライヤーの製品が消費者に届くまでの間にカビが発生してしまうケースに焦点を当て、カビが起こす問題と発生理由、それらを予防するための対策などについて説明します。


1.カビがもたらす問題

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(1) 規制上の課題






消費財分野でNewborn Rock ‘n Play Sleeper™が最近80万ユニットリコールされた(後述)
カビによりダメージを受けた商品はしばしば小売側から拒否されるばかりでなく、末端消費者から返品されることもあり、訴訟や会社の評判に対するリスクもある
過去カビ予防に使用されていた化学品は、欧米諸国においてより厳しく規制されるようになっている
(例: Dimethylfumarate : DMFu)
製品貨物が目的地に到着した後にしか発見できない

(2) 商業上の課題

●  最大で5%の完成品がカビを理由に毎年海外のバイヤーから拒否されている
●  これらの製品の廃棄処分や補償などのために毎年3.6%以上の損失が発生している


(3) 製品リコールの事例〜カビの増殖

米国消費者製品安全委員会(The U.S. Consumer Product Safety Commission、以下CPSC)は、事業者Fisher-Priceと共に消費財Newborn Rock ‘n Play Sleeper™の自主的リコールを宣言した。消費者は直ちに当該製品を確認し、カビが認められた場合は使用を中止するよう勧告された。

●  製品名

Newborn Rock ‘n Play Sleeper™

●  ユニット数

約800,000個

●  危険性

湿潤な環境に放置されたり、充分に掃除されない場合、取り外し可能なシートクッションと固形のプラスチック枠の間にカビが生じる可能性があり、当該製品で寝る幼児にカビが付着する危険性がある。CPSCはカビが呼吸器系の疾患やその他の感染症と関係があると勧告している。仮に製品の購入時にカビが無かったとしても、その後の使用状況により発生することがある。

●  事故/傷害

Fisher-Priceは当該製品のカビに関して600の報告を受けており、その中には、これを使用した幼児16名が呼吸器系あるいは咳や蕁麻疹で医療措置を受けた旨の報告が含まれている。


2.カビとは?

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●  胞子の形で長距離を移動することができる微生物
●  成長するために、炭素、窒素及び水分を必要とし、湿って暗い、あるいは水蒸気の満ちた環境を好む
●  胞子には毒性があり、健康上のリスクをもたらし、成長すると悪臭や変色を起こすことがある





3.カビ成長のコントロール要素

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(1) 温度管理(Temperature Conditions)



成長するには特定の温度範囲の環境が必要
一般的に空冷な環境では成長しない
成長に理想的な温度は20℃から30℃

(2) 相対湿度(Relative Humidity)





生育の理想的相対湿度は70%から93%
70%以下であればほとんどのカビは生育しない
低い相対湿度はカビ胞子の発芽を遅らせ、成長スピードを遅くし、作る細胞の数を減少させることはできるが、成長を完全に止めることはできない
60%以下が業界でのベストプラクティス

(3) 水分率(Fabric & Leather Moisture Content)





綿や麻、レーヨンなどのセルロース繊維はカビに対して非常に脆弱だが、ウールや絹などのたんぱく質にも発生する。またナイロン、ポリエステルなどの人口繊維でも汚れたり、カビの栄養になるようなものが付着すれば発生する
水分率は素材の総重量に占める水分重量の割合をいう
例えば、皮革製品のベストプラクティスは、水分率8%から12%を維持し、38℃の温度と40%の相対湿度を維持すること

4.防カビ材の使用制限〜重要課題

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5.ビューローベリタスのソリューションが提供するカビ問題の解決支援サービス

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BV Solutions – Service Type & Scope
評価サービス 技術的助言サービス
工場監査サービス トレーニングサービス 改善計画マネジメントプログラム

(a) 対象サイトでのギャップ分析カビ予防の業界ベストプラクティスからの比較評価

工場やサプライヤーに対するトレーニングやセミナー。カビ予防のベストプラクティスに関する知見を共有し、自社工場ないしは製造、輸送現場での改善に活用
(b) 製品の種類に応じた業界でのカビ予防プログラムに関するトレーニング
カスタマイズされた、あるいは標準的改善計画に基づく改善管理を支援
(c) 工場改善計画のデスクトップレビュー
(d) 改善計画:デスクトップ評価と完了確認
(e) 改善計画:サイトでの評価と完了確認


ビューローベリタスは上記(a)から(e)のサービスを通じて;
関係者とプロセスに関しては、







保管や清掃の手順に関する管理状況の書類
カビやその予兆の指摘と管理体制のアドバイス
包装紙や梱包材といった資材が100%Dryであることを確認
サブコンから調達した資材の品質・水分量管理の実施指摘
完成品の梱包状況の損傷と水分率を毎日管理
積み込み・荷降ろしに対し輸送会社と連携して水分管理
従業員、スーパーバイザーのカビ発見スキル向上

また施設に関しては、









壁や床を月に一度、特に雨季には、漂白剤を混ぜた水で清掃すること
Wetな壁を適切な効カビ塗料で塗装
積荷エリアに屋根を設け、輸送中の水分吸収を防止
雨季には窓やドアを閉める
雨季の洪水エリアを管理し、製造エリアに影響与えないよう管理
開放区域をプラスチック素材で覆い、閉鎖された貯蔵エリアを構築、脱水装置を設置
貯蔵方法を再構築:素材が床や壁に直接接することがないよう、ペレットを使い、完全に素材を覆ってしまわないように注意
貯蔵と生産区域の湿度を管理し、できるだけ60%以下に

どの指摘や支援を提供します。

本件についての詳細やご相談は、下記までお気軽にお問い合わせ下さい。


消費財検査部門 崎山一茂


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ビューローベリタスジャパン(株) 消費財検査部門
横浜分析センター TEL:045-949-6411
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