Business Vision

ラインパイプ検査について


PDF版はこちら PDF


産油国での原油採掘及び精製プラントで使用されるパイプ類は、OCTGとラインパイプの2種類に大別されます。
OCTGとはOil country tubular goodsの略称で、化石燃料等の掘削に使用されるパイプ(Drill pipe, Casing pipe, Tubing pipeなど)の総称です。一方、掘り当てた化石燃料を精製プラントなどに搬送するためのパイプはラインパイプと呼ばれます。
ラインパイプの主要規格は幾つか存在しますが、ビューローベリタス 産業事業本部は、主にAPI(American Petroleum Institute)が定める5CT規格(対象:Casing pipe, Tubing pipe)、そして5L規格(対象:Line pipe)に基づく第二者検査及び第三者検査を行っています。
本稿ではラインパイプ検査について説明します。


1.ラインパイプの種類

-

日本の製鉄メーカーで製造されるラインパイプの代表的なものは、下記の4種類です。
(1) SAW pipe (Submerged arc welding pipe / サブマージアーク溶接鋼管)
スラブを厚板に圧延した後に筒状にプレスし、内外面を溶接してパイプに成形します。
(2) Seamless pipe (非溶接線鋼管)
ビレットをプラグ圧延またはマンドレル圧延でパイプにします。
(3) ERW pipe (Electric resistance welded pipe / 電気抵抗溶接鋼管)
コイル状に圧延された鋼板を連続筒状プレスし、電気抵抗溶接してパイプに成形します。
(4) Induction bend pipe (曲鋼管)
上記(1)から(3)の各種パイプを曲げて加工したパイプです。


2.ラインパイプ第三者立会検査の代表的項目

-

ラインパイプ検査の日程及び項目は、納入先より送付される承認図書類を確認した上で、その内容に基づきメーカーと協議し確定します。承認図書類には、MPS(Manufacturing procedure specification), QCP(Quality control plan), Production scheduleが含まれます。
(1) 適用規格(APIまたはISO)の確認
(2) オーダーの材料等級、サイズ、オーダーアイテム、及び発注総量の確認など
(3) 製造日程の確認
(4) 検査証明書(EN10204 Certificate Type 3.1または3.2など)の確認
(5) QCPのActivity itemのマークアップ(Hold point, Witness, Monitor or Review)の確認
(6) 立ち会い頻度は納入先要求によりますが、基本的にMPQT(Manufacture procedure quality test)は100%立ち会いで、製造中のパイプはチャージ毎に最低限10%を立ち会い検査の対象とします。但し、機械試験と材料証明書(Inspection certificate)は100%です。
(7) メーカーの提出記録の確認(製鋼分析、製造分析、圧延記録、非破壊検査の記録チャート、水圧試験記録、寸法検査記録など)
上記の主な検査項目をメーカーと決定した後、ラインパイプの製品検査を開始します。


3.Seamless pipeの製造工程

-

製造工程は、ラインパイプの種類(SAW, Seamless, ERW)によって異なります。こちらでは、日本での受注量が多いSeamless pipeを取り上げます。
(1) Pipe rolling(圧延) / R(*)
(2) Heat treatment(熱処理) / WR(*)
(3) Straightening(曲がり矯正) / R(*)
(4) AUST(自動超音波探傷試験) / WR(*)
(5) Cutting and sampling(機械試験片) / W(*)
(6) Beveling(管端成形) / M(*)
(7) Inspection(メーカー検査) / R(*)
(8) Hydrostatic test(水圧検査) / H or WR(*)
(9) Length measuring and weighing(秤量検査) / WMR(*)
(10) Marking coating packing(マーキング、パッキング) / W(*)
(11) Mechanical property test(機械適合試験) / HW(*)
(12) Inspection certificate and release note(ミルシート、リリースノート) / H*

(*)H=Hold, W=Witness, M=Monitor, R=Review


以上が第三者検査機関の代表的な立会項目と、メーカーの製造工程ですが、納入先要求により立会項目は変わります。
ビューローベリタスの要求検査としては、非破壊試験、水圧試験(耐圧試験)、秤量検査、マーキング確認及び機械試験の立会検査を行います。最終的にミルシートのレビュー実施を経て、問題が無いことが確認された場合、リリースノート(出荷許可書)を発行します。

ラインパイプ、OCTGともにオーダー数量は多く、シッピングが複数回にわたるケースもあります。納入先が求める品質の保証と製造スケジュールの遵守のため、ビューローベリタスは納入先承認図書、メーカーの提出図書の確認を検査前に実施しています。


産業事業本部 安本英二


【お問い合わせ】
ビューローベリタスジャパン(株) 産業事業本部
横浜 TEL:045-641-4219 FAX:045-641-7992
神戸 TEL:078-322-0232 FAX:078-322-2418
お問い合わせフォーム

- ビューローベリタスのサービス:ラインパイプ・OCTG(Oil Country Tubular Goods)・配管の検査

www.bureauveritas.jp

© Bureau Veritas Japan