建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の公布について


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1.はじめに

建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律が、平成27年7月8日に交付されました(条文によって1年以内又は2年以内施行)。この法律は、社会経済情勢の変化に伴う建築物のエネルギー消費量増加に対し、建築物のエネルギー消費性能の向上を図るため、住宅以外の一定規模以上の建築物のエネルギー消費性能基準への適合義務の創設、エネルギー消費性能向上計画認定制度の創設等を行うものです。この法律の施行と同時に、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)のうち、「第五章 建築物に係る措置」は省エネ努力義務についての条項(第72条)を除きすべて削除され、あらたな法律による規制に替わることとなります。

2.法律の概要

(1) 大規模な非住宅建築物に対する適合義務及び適合性判定義務
延べ面積2,000u以上の大規模な非住宅建築物(特定建築物)について、新築時等におけるエネルギー消費性能基準へ適合させること及び適合判定(建築物エネルギー消費性能適合性判定)を受けることが義務化されます。
また、大規模な非住宅建築物を新築する際の建築確認には、この適合判定通知書又はその写しの提出が必要とされ、提出がないと建築主事及び指定確認検査機関は、確認済証の交付を行うことができないこととなります。
なお、建築物エネルギー消費性能適合性判定は所管行政庁が行うこととされていますが、所管行政庁は新たに設けられることになる「登録建築物エネルギー消費性能判定機関」にその業務を行わせることができることとされています。
これによって、大規模な非住宅建築物の場合、これまで工事着手の21日前までに省エネ措置の届出を行っていましたが、この法律の施行により建築確認の前に建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならないため、省エネに関する検討を大幅に前倒して行う必要が生じることとなります。

(2) 中規模以上の建築物に対する届出義務
延べ面積300u以上の中規模以上の建築物(特定建築物を除く)については、新築時等における省エネ計画の届出義務(工事着手21日前まで)を課し、エネルギー消費性能基準に適合しないときには、必要に応じ、所管行政庁が指示等を行うことができることとなります。
これは、現在の省エネ措置の届出制度と同様の制度を引き続き行うものと考えられます。

(3) 省エネ向上計画の認定(容積率特例)
省エネ性能の優れた建築物(建築物エネルギー消費性能向上計画の認定を受けた建築物)について、所管行政庁の認定を受けて容積率の特例を受けることができることとなります。

(4) エネルギー消費性能の表示
エネルギー消費性能基準に適合している建築物について、所管行政庁の認定を受けてその旨を表示することができることとなります。

(5) 住宅トップランナー基準
住宅事業建築主に対して、その供給する建売戸建住宅に関する省エネ性能の基準(住宅トップランナー基準)を定めて省エネ性能の向上を誘導することとなり、年間150戸以上新築する事業者が住宅トップランナー基準に適合していない場合、大臣が勧告・公表・命令を行うことができることとなります。
これは、現在の住宅トップランナー基準と同様の制度を引き続き行うものと考えられます。


3.施行予定

規制措置(上記2.(1)(2)(5))については、公布の日(平成27年7月8日)から2年以内、誘導措置(上記2.(3)(4))については公布の日から1年以内に施行される予定です。
 

出典:国土交通省ウェブサイト「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」

 

建築認証事業本部 片野有一


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