NQSAとNSQ100〜海外原子力産業での動き


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1.NQSAについて

日本では福島第一原子力発電所の事故以来、原子力発電所の再稼動に焦点が当たっていますが、海外での電力の需要にはまだまだ旺盛なものがあり、安定的なエネルギーの確保のため、原子力発電所の新規建設を目指す国々がいくつかあります。また国内・海外の主要原子力機器メーカー間でも、こういった市場をターゲットに現在も日々激しい競争が続いています。

従来、国内外の原子力機器メーカー各社は比較的、どちらかと言うと自国の案件に比重を置く傾向が大きかったのですが、上記のようなプロジェクトの国際化が進むと、複数の原子力機器メーカーが協力したり、異なる規格を使用する膨大な数の調達品の品質・安全管理を海外サプライヤーを起用しながら実施しなければならない状況となり(サプライチェーンの国際化)、国際的に公平性のある新たな品質・安全規格へのニーズが高まってきました。

こういった状況に鑑み、新たな公平性のある規格を開発するため、2011年1月に立ち上げられたのがフランス・パリに本部を置くNQSA(Nuclear Quality Standard Association)です。 現在では弊社ビューローベリタスを始め、アメリカに本拠を置くWNA(World Nuclear Association)、フランスのAlstom社およびGDF Suez社、イギリスのRolls Royes社、ロシアのRosatom社、日本の三菱重工業などの団体・企業がNQSAのメンバーとなっています。

2.NQS100について

原子力産業における「世界共通の」品質管理規格というものは長らく存在せず、国際化の進む原子力産業で何カ国ものサプライヤーの品質管理システムを公平に評価する方法はありませんでした。 そこでNSQAにより開発されたのが「NSQ100」規格です。

NSQ100は当初ISO9001-2008をベースに、IAEA GS-R-3:2006及びASME NQA-1といった原子力産業で使用される国際的に最も普及した品質規格の要素を加味して開発されました。これによりまず現存する各国のサプライヤーが、現在既に持っている品質システムに大きな手を加えることなく評価を受けることが可能となり、同時に、例えば発電所が新たに建設される当該国のサプライヤーが新規参入するような際にも、公平に品質要求事項を理解し品質システムを構築し、認証を受けることが可能となります。

現在、NSQ100は国際規格化を目指し、ISO(International Organization for Standalization:国際標準化機構)のTC85(原子力エネルギー・原子力技術・放射線防護の専門委員会)で検討が進められています。 NSQ100規格は現在英語版のみですが、以下のサイトで入手することができます(現在は英語版のみ)。
http://www.nqsa.org/nsq-100-standard/nsq-100.html

また既存の国別・機関別品質規格(IAEA GS-R-3:2006やASME NQA-1その他)との対比表も規格化されています。
http://www.nqsa.org/nsq-100-standard/download-nsq100-correspondence-matrix.html
 

産業事業本部 小野隆照


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