数値で見る食肉のおいしさの評価〜食感・ジューシーさの分析
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日本認証サービス株式会社は、ビューローベリタスジャパン株式会社のグループ企業として、ご愛顧を頂戴してきましたが、2014年10月1日をもちまして、ビューローベリタスジャパン株式会社の一部門となりました。
より利便性の高いサービスをお届けできるよう一層の努力を重ねて参りますので、今後とも何卒ご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 |
ビューローベリタス 消費財検査部門は、食肉のおいしさを6つの項目(遊離アミノ酸、ペプチド、脂質・脂肪酸組成、脂肪融点、食感、ジューシーさ)を通して分析する「食味構成要素パッケージ分析」をお届けしています。
遊離アミノ酸だと旨みのグルタミン酸、脂肪酸だと飽和脂肪酸などが連想されやすい中で、食感とジューシーさについては、どのような分析なのか具体的なイメージをもたれにくいと思います。そこで本稿では食感とジューシーさに的を絞って紹介します。
1.食感

加熱した肉を用いて物性測定装置で以下の値を求め、それらを総称して食感と呼んでいます。
tenderness (やわらかさ) |
「肉を破断したときの圧縮応力」
加熱後の肉を前歯で噛んだ時にどれだけの力で筋繊維を断ち切れるかを示しています。つまり値が高いほど硬い肉といえます。 |
pliability (しなやかさ・柔軟性) |
「噛んだ時に反発して返ってくる力」
値が高いほどしなやかといえます。 |
toughness (噛み切り硬さ・破断応力) |
「肉を噛む時の仕事量」 値が高いほど噛みごたえがあるといえます。 |
brittleness (もろさ) |
「破断するまでにプランジャー(圧縮測定部)が侵入した距離」
値が高いほど脆いといえます。 |
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テンシプレッサーで試料肉を咀嚼させた際にプランジャーにかかる応力の軌跡の模式図
2.ジューシーさ

水分、加圧保水力・伸展率、加熱損失、圧搾肉汁率を測定し、それらを総称してジューシーさと呼んでいます。
水分 |
生肉の水分量を常圧加熱乾燥にて測定します。 |
加圧保水力・伸展率 |
生肉に一定の圧力をかけ圧縮し、ろ紙に吸わせた水分量の面積値、及び圧縮され展開した面積値から算出します。 |
加熱損失 |
生肉を加熱し、加熱の前後で減少した重量から算出します。 |
圧搾肉汁率 |
加熱した肉に一定の圧力をかけ圧縮し、滲出した肉汁の割合を算出します。 |
以上のような測定を通して、総合的に食肉のおいしさの検査を実施しています。
検査及びご依頼に関する詳細は弊社ウェブサイト「食味構成要素分析(おいしさ分析)の内容と評価」をご覧下さい。
消費財検査部門 関口道絵
【お問い合わせ】
ビューローベリタスジャパン株式会社 消費財検査部門 食品検査事業部 TEL:045-949-4664
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